BOSE PAM-6の修理(トライ)

こんばんは、Tomです。昨夜は、3月11日以来の大地震宮城県震度6強)でした。本日、会社の方は地震の影響で断水となり、臨時休業となりました。
さて、今回の修理は、BOSEのPAM-6です。この修理の依頼は、いつもコメントを入れて下さる『えのしま』さんです。いつもお世話になっているので、何とか修理をして恩返しをしたいと思います。
このPAM-6というのは、コンパクトなサイコロ状のスピーカと下記のアンプ&低音用スピーカーがセットになったもので、小型ながら迫力のある重低音が引き出せると言うシステムです。今でこそ、似た様な商品が出ておりますが、当時はこのサイズでこの音?と思われるほど、画期的なものであったと記憶しております。今回はそのシステムの中のアンプ&低音スピーカー部のユニットを修理することになりました。

1.まずは症状を確認
修理をする前には、まず故障の状況を確認します。えのしまさんからの報告では、①電源を入れるとカチンカチンというスピーカープロテクタのリレーが1秒毎にONする。②スピーカーを繋ぐと、そのタイミングでスピーカーから『ボッツ、ボッツ』という音がすると言う事です。早速、壊してもいいYAMAHAのAVスピーカーを接続し、状況を確認しました。すると、えのしまさんが仰る通り、①電源を入れるとカチンカチンというスピーカープロテクタのリレーが1秒毎にONしますし、②スピーカーを繋ぐと、そのタイミングでスピーカーから『ボッツ、ボッツ』という音が聴こえました。ちょっとこれは普通の状態ではないですね。故障してるんだから、当たり前か・・・・。

2.バラシ開始
早速バラシ開始です。このケースの裏側の蓋を固定している木ネジを10数本外しました。

3.OPEN
蓋を開けると下記のようにスピーカーとトランス、そして上下に重なった基板が2枚ありました。どうやら見たところ、上部がコントロール基板、下が電源基板とパワーアンプ基板の様です。
また、配線のハーネスは全てスポンジのテープらしきもので覆ってありました。これは低音部のスピーカーが振動した時にハーネスが共振してビビリ音が出ないようにする為だと思います。しかしこのスポンジテープは厄介です。ケーブルがどんなものか見えないのです。しかも、経年劣化でスポンジも老けてぼろぼろになっていました。

4.トランスを外す
まず、トランスの下の配線を見るためトランスは邪魔なので、トランスを外します。

5.トランスのコネクタ
電源基板から、トランスのコネクタを外します。

5.上部のコントロール基板を外す
上部の基板はコントロール基板です。この基板のコネクタを外し、上部基板を取り出します。コネクタを外す前に、Tomは必ず基板上のコネクタを写真にとっておきます。特にこのアンプのコネクタは、同じピン数のものが多いから厄介です。でも、コネクタハウジングに色が付いていたので、後で見れば判ります。でもなんで、オスメス両方のコネクタに色が付いていないんだろう?ちょっと不満。

6.下の基板は・・・
上部の基板を取り出すと、なんと下側の基板は、電源基板と、OPアンプのアナログ基板でした。このOPアンプは、おそらく低音のハイカットを行う為のチャンネルデバイダなどの回路なのでしょう。残念ながら、ここにはパワーアンプの基板がありませんでした。

7.スピーカーを外す
配線の行方を見ると、スピーカーの下に行っているようです。しかも、スピーカーを駆動するとは思えない本数が・・・・。そして、電源も・・・。おそらく、スピーカーの下にパワーアンプが入っているんだとTomは予測。そこでスピーカーをはすしてみました。すると、その下にはパワーアンプの基板がありました。やっと見つけました。
この基板を取り出せば、状態をチェック出来そうです。

8.ウーファーの開口部のネジの取り外し
基板を見つけたはいいものの、どうやってこの基板を取り出すかが、問題です。良く見るとウーファーのカバー開口部側に、基板の部品面がありますので、このカバーを外します。どうもこのカバーは、内側からネジ2本で止まっているらしい。でも、このネジを外すのは、頭の低いドライバでなければ無理です。
そこで、こんなドライバを用意しました、これは昔使っていたドライバビットを差し込んで使用するラチェットドライバです。でもドライバビットが紛失したので、DIYで電動ドライバのビットを購入し、それをグラインダで半分に。短い方のビットを使用すると何とかネジを外すことが出来ました。これで開口部のカバーが外れるかもしれません。

9.開口部は外れず、今度は基板のネジを外す
上記のドライバを使用し、ネジは外れたものの、カバーはビクともしませんでした。どうなっているんですようか?これじゃ基板は外せません。そこで今度は、スピーカーを外した開口部の方から見える基板を固定しているネジ2本を外す事に。
結果、ネジは外れたものの基板はビクともしませんでした。

10.修理は暗礁に乗り上げた
大変困りました。これ以上前に進めなくなってしまいました。このPAM-6という商品は、おそらく修理を対象にしていない商品ですね(BOSEではよくあるそうです)。従って、接着剤で固定されてる箇所もありますし、カバーが取り外せない構造の部分もあります。特にスピーカー周辺はそのような状態です。パワーアンプ部が見えないのでは、どうすることも出来ません。
一度、時間を置いて、考えて見ます。えのしまさんごめんなさい。今は直りそうも無いです。