Panasonic IH炊飯ジャー修理 Final!

こんばんは!Tomです。本日の夕方(先ほど)、整流ブリッジが届きました。お陰さまで先ほど修理が完了し、ご飯も無事炊くことが出来ホッとしています。
本日は、前回の修理の続きを解説致します。

1.前回のおさらい
前回の修理の記事では、下記のパワートランジスタイカレた為、大電流が流れヒューズが飛んだという状況でした。

2.部品探し
そこで、次の月曜日は東京出張でしたので、仕事の帰り秋葉原トランジスタを探しました。ところが、全く見つかりません。確かにこのトランジスタは、Toshiba製で型番が通常の2SCとか2SDとかではなく『GT60M303』という特殊なものでした。その日は諦め、ネットで部品を探すことにしました。
3.ネットで検索
 次の日、ネットでこのトランジスタを探した所、600Vの高電圧対応でIHをPWM制御するための高電圧のスイッチングFET(電界効果トランジスタ)であることが判りました。
http://www.semicon.toshiba.co.jp/docs/datasheet/ja/Transistor/GT60M303_ja_datasheet_061031.pdf

4.販売店を探す。
 そして、販売店を探したら、なんとこの部品をすぐに調達できるのは、下記の『チップワンストップ』という店だけでした。このFETは、現在すでにディスコンとなり、北米や香港、中国には有るようですが、日本では殆ど流通していません。このお店は、海外で流通しているものや、ディスコンとなっている部品も、ワンストップで供給しています。顧客の相手は製造業ですが、もちろん個人にも1個単位で販売してくれるとても便利なお店でした。
http://www.chip1stop.com/dispDetail.do?partId=TOSH-0041312
5.部品到着
2日後、部品が届きました。こんな大きな箱なのに・・・・・・

この部品一個だけとは・・・・。部品代は650円位なのですが、送料は500円するので、送料込みだと1150円かかります。それでも直るのであれば、良しとするか!

6.早速修理!
1)この部品は放熱板にも取り付けられますので、足の折り曲げはちゃんとしなければなりません。取り外したFETをお手本に足を曲げます。

2)そして、取り付け。その後はヒューズも交換します。

3)ヒートシンクを取り付けます。

4)その後、仮組みします。

7.いよいよスイッチON! ・・・・ところが・・・・。
ここまで組み立て、いよいよスイッチON!。ところがパシッと言う音をたて、見事にヒューズが飛びました。まだ、別のところがNGの様です。

8.整流ダイオードブリッジだった。
元々の原因は、このFETでしたが、それによりブリッジもやられていました。今度は直ぐにこのブリッジの型番を調べ、『チップワンストップ』を検索。このブリッジは、新電元製のブリッジです。

調べてみると、チップワンストップに在庫はありましたが、最低発注単位は50個。これでは問題です。そこで別のショップを検査すると、『RS』というパーツショップにぶち当たりました。ここは一個単位でもOKです。 
http://jp.rs-online.com/web/
9.本日夕方、部品が到着。
本日の夕方、部品が届きました。早速開梱します。
例によって、箱はこんなに大きいけど・・・・

中身はブリッジ一個(部品費は400円程度だが、送料は450円。部品代より高い。でも、仕方ないか・・)

10.早速修理
FET同様、ヒートシンクに固定されるため、足の折長さに注意が必要。

シリコングリスを塗布し、ヒートシンクを装着する。

11.動作確認
仮組みし、動作を確認。今度はちゃんとピピッと音がして、電源も入った。これで何とか生き返りました。

12.マジックリンで汚れを落とし、新品のように・・・・。
テストをする前に、これまで12年間働いてくれた炊飯ジャーに敬意を評し、ピカピカに仕上げてあげよう。いつもの様にマジックリンと歯ブラシで汚れを落とします。

汚れを落とすと、まるで新品の様な輝きです。

13.プレテスト
まず、IHのパワートランジスタが、火を噴かないかのテストを実施します。いきなりご飯を炊くのではなく、まずは、釜に少し水を入れ、湯沸しのテストを実施。結果、無事お湯が沸きました。

14.ファイナルテスト
最後は、実際にご飯を炊いてみます。すぐに結果が見たいので、2合のみ洗米し、倍速モードでご飯を炊きます。

結果、この様に美味しいご飯が焚けました。
これであと数年は使用可能だと思います。炊飯ジャーなんて機能はご飯が炊ければいいので、動くうちは使いましょう!

15.あとがき
今回の修理は、部品代だけだと、パワートランジスタが約650円、ダイオードが約400円ですので約1,050円で直りました。
送料が1000円くらいかかっているのがちょっとね。でも、総経費約2,050円で新品同様に生まれ変わりました。外装の内側が少し熱で変色してますが、これは機能上問題はありません。
ちなみに、この一週間、小野家の食事を支えてくれたのは、圧力鍋(1日)とこの電気炊飯器でした。このレトロな炊飯器は、私が大学時代に使用していたもので、私がアパート暮らしをする時に、姉が学生時代に使用していたものをお下がりで頂いた物でした。今、35年の年月を経て、堂々登場!何でこんなものが・・・・。なぜか、お袋が蔵にしまっておいていたんですね。ノーメンテで問題なく動くし、保温も可能。これ、5合炊きですが、以外に美味しく焚けるんです。