SA-910の修理 -その13-

おはようございます。Tomです。昨日の朝は、何とかファイナルの前段まで正しく動作させることが出来ました。日頃から、周りの人には
『70年代の機器の故障の大半は、電解コンデンサの容量抜けと半田の腐れ(と言う表現がいいかどうか判りませんが・・)による部品と基板の接触不良が原因であることが多く、半導体はあまり壊れていない。』
などどと言っているくせに、このパワー段の最後の原因は、ハンダ不良による接触不良だったとは・・・・なんとも情けない。でも、かなり悩みましたね〜。

Rチャンネルがハンダ不良だった事が気になり、再半田付けを問題のないLチャンネル側にも実施。これは本来、全ての動作を確認した後に実施する予定でしたが、これが不具合で前に進まないとなると、無駄な時間を過ごす事になりもったいないからです。
昨晩は、Lチャンネルの再半田処理を施し就寝しました。

そして、今朝、いよいよチェックです。まずは、ファイナルを取り付ける前に、前段の再チェックです。ところが、今朝はこの段階でRチャンネルのファイナル前段が発信し始めました。以前見たときには、Lチャンネルも微妙に発信していた事もあり、もしかすると、これはファイナル段が取り付いてないために不安定になっているかもしれないと思い、とにかくファイナル段を取り付けてから考える事にしました。プロテクションもきちんと動作してましたしね。

1.入力信号無しでの状況確認

まず、入力信号をいれず、ファイナルトランジスタの出力をオシロで確認。L、R共に0Vで非常に安定しています。やはり、あの発信はファイナルが接続されていないために起こったのだと確信しました。

2.入力信号を入れて確認

いよいよ入力信号を入れての確認です。入力には本来なら、発信機を入れて確認すべきですが、自作の発信機の調子がおかしい(今度直しておきます)ので、CDから稲垣達也のピアノソロの音を入れて確認する事にしました。以前、お友達にオーディオチェックCDを頂いたので、それを使用したかのですがこんな時に見つからない。今度は、オシレータを準備しよう!

さあ、いよいよです。信号を繋いで、スイッチON!、徐々にボリュームを上げてゆく・・・すると、ちゃんとファイナルトランジスタで増幅され、下記の様な信号を確認しました。

3.調整の準備をする。

今日はあまり時間が無いので(ブログを書く時間も必要)、ここまで。この後、サービスマニュアルに従って、パワーアンプの最後の調整をしなくてはなりません。サービスマニュアルには、調整する場合は、入力を4.7kΩでターミナルしろと書いてあります。
そこで、入力ターミナルを製作し調整の準備をする事にしました。

1)ピンケーブルと抵抗の準備 
ピンケーブルは、先日MCヘッドアンプを作る時にトーンアームのケーブルを使ったのですが、その切れ端が2個ありましたので、これを流用します。やはり取っておくものですね。そして、抵抗ですが、手持ちの1.5kΩを3本繋げて4.5kΩにして使用する事にしました。

2)ケーブルに抵抗をハンダ付け

3)熱収縮チューブをかぶせる 
別に、ビニールテープでも良かったんですが、ちょうど良い熱収縮チューブがありました。このチューブは太いためにめったに使用しないので、たまには使ってあげましょう!
4)半田ゴテでチューブを収縮させる 
本来は、ドライヤーやプラジェットで熱を加えるのですが、面倒くさいので、今日は半田ごてのあまり熱くない胴体の部分で熱を加える事にしました。


5)完成!

今日は、ついに念願のSA-910が復活したので、非常に晴れ々した気分で会社に出社できます。本当にうれしい!
やはり修理はストレス解消に持って来いですね。
後は、パワー段の調整を残すのみ。スピーカーを繋ぐのが楽しみです。(^^)Y
皆さんの応援に大変感謝しております。
えのしまさん、やまちゃん、S451231さん、本当にありがとう!