おはようございます。Tomです。混沌とした修理の日々が続きます。昨日は、気分転換に修理の記事ではなく、ガイガーカウンタの記事を載せた所、たくさんのコメントを頂きました。大変ありがとうございました。やはり、たまには『目黒の秋刀魚』ですね。
さて、今日も朝4時に起床して、SA-910修理の再開です。今日の記事は昨日までの修理の記事も併せて掲載します。
1.前回の振り返り
前回は、ファイナルの調整をしよう思い、ファイナルのE-E間にテスターを当て電源を入れたら、パシッと音がしてLチャンネル(実はRチャンネルではなくLチャンでした)がおかしくなった所で、終わっていました。そこからが暗黒の日々が始まりました。
2.ファイナルトランジスタのチェック
まずは、ファイナルをチェックします。前回も書きましたが、このトランジスタは、現在はなかなか手に入りませんし、プレミアがついて、価格も1個2000円と言う代物です。
1)ヒートシンクからトランジスタをはずす
ヒートシンクからファイナルトランジスタを取り外します。この作業、今まで何回やったんだろう。そして、これから、何回しなければならないんだろう〜。
2)ファイナルトランジスタのチェック
テスターでファイナルのチェックです。
結果はOKでした。
3.ファイナル周辺の抵抗やトランジスタを確認
ファイナル周辺のトランジスタと抵抗の確認を実施しました。
ファイナルのドライバは大丈夫のの様ですが、その1つ手前のトランジスタの出力がうまく出ません。このトランジスタは、2SC1451というCANタイプのもので、手元に代替トランジスタが無かったので、そのまま使用していました。代替品はすでに到着していましのでこれに交換する事にしました。
4.ファイナルドライバまでの動作のチェック
このトランジスタを交換し、ファイナルに入るドライバ出力をオシロで確認しました。
今度は、信号がきちんと出ているようです。
波形がギザギザしているのは、ファイナルが接続されていない為であると思います。
5.ファイナルを取り付け確認
ファイナルを取り付け動作を確認。同時にヘッドファンでモニタリング。
なんか、波形が少し変です。それとRチャンから音が出てきません。
6.左右のファイナルを交換実験
ファイナルは本当に無事なのか?前段がイカレテいるのか?交換実験をする事にしました。
1)Lチャンネルのファイナルを外す
2)Rチャンネルのヒートシンクに取り付ける
3)波形を確認
何とか出力は出るようになりました。
7.また、ラッピングが切れた
ファイナルを元の状態に戻します。ところが、恐れていた事が起こりました。の交換を繰り返していたら、トランジスタのソケットに接続されているラッピングが次々3箇所も切れました。やはり何度もトランジスタをとりはすした事が原因です。
8.ファイナル出力を再チェック
ファイナルをチェックすると、Rチャンネルも出力が出るようになりました。でも、ボリュームを上げた時に一時クリッピングを起こし、その後出力が小さくなる現象を発見。
それら、ヘッドフォンでモニタすると、Rチャンネルが依然として聴こえません。
9.Rチャンネルの配線を確認
いくら出力が少し低くても、ヘッドフォンが無音と言う事は無いでしょう!と言う事でアンプをひっくり返しヘッドフォンからの経路をさかのぼる事に。
1)直前の150Ωの抵抗を確認
2)リレーからアンプまでの経路をチェック
抵抗からリレー、リレーからプロテクト、プロテクト基板からパワーアンプの出力までの経路をテスターと目視で確認。
すると・・・・Lチャンネルと思っていた経路のアンプからプロテクション基板へのラッピング線が断線していた。これか〜。若しかして、音が出なかったのはLチャンネルと思っていた方のブロックであった。従って、これまでヘッドフォンでモニタすると少し音が歪んでいたり、波形が少しおかしかったのはLチャンネルである事も判った。
10.ラッピング線をハンダ付け
ラッピング線が折れると、その線自体がどんどん短くなるので、大変である。
何とか這い回しうまくして、ラッピング線をハンダ付けした。
11.動作確認
アンプの電源を入れ、入力信号をいれて動作を確認!今度は、ヘッドフォンのどちらからも音が出るようになりました(当たり前か・・・・・)。一つ前進しましたので、凄く嬉しい。
12.今後の課題
しかし、全く課題がなくなった訳では有りません。Lチャンネル(今度はこれが正式)は、VRを少し上げるとクリッピングして、出力が小さくなります。それから歪んでいます。それから、Rチャンネル(今まで正常だった方)のドライバ前段のトランジスタも代替品に交換する必要がありますね。
そして、最終調整も・・・・・・。前回これで失敗しているので、とても不安です。