CA-600の修理  −その8:Final−

こんにちは、Tomです。夏休み前半のイベントも終わり、今日はスケジュールがありません。そこで、今日からCA-600の修理の再開です。再開といっても前回はファイナルの一歩手間まで完成したので、今日は一気に最終仕上げまで行きたいところです。今日の修理の手順は、下記の通りです。
 1)ファイナルの取り付け 
 2)0点調整
 3)アイドル電流の調整
 4)その他、仕上げ

簡単そうですが、一筋縄では行きませんでした。その状況も含めてレポートします。

1.ファイナルの取り付け

 前回の修理で、ファイナルの前段まで完成しましたので、今回はファイナルを取り付け、0レベル調整と、アイドル電流の調整をします。
 まずは、ファイナルを取り付けます。今回は初めての調整なので、リスクを回避するために、まずは、Lチャンネルのみファイナルを取り付けます。
  

2.電源ON!あーっつ!

 ファイナルを取り付けた後、電源ON。その瞬間Lチャンネルのフューズが飛んだ。手持ちの管フューズが無いため、近くの電気屋さんへ。昔から知り合いの町の電気屋さん。この方は、昔DCアンプを3台作ってマルチアンプを完成し、Tomに音を聴かせてくれた人である。そこで、『今、昔のアンプ修理中なんですけどファイナルの調整を使用としたらシューズが飛んじゃったんです。』と話すと、『まずファイナルを入れる前に、0点を調整して、アイドル電流は、絞っておいてファイナルを入れ、それから徐々にアイドル電流と0点調整を交互にしてゆくとうまく行きますよ。』と教えてくれました。

3.両チャンネルの0レベルを調整し、アイドル電流を絞り込んで電源ON。ゲゲッツ!

フューズも手に入り、電気屋さんに教えて頂いた調整方法で、再トライ。
まずは、0点測定用のリードを取り付け。


 1)ファイナルをはずし、両チャンネルコンプリメンタリの0点バランスを合わせる

 2)アイドル電流を絞りきる。
  電気屋さんに教えて頂いた通り、アイドル電流調整ボリュームを絞る設定をする。

 3)ファイナルを取り付け、電源ON!あやや
  さすがに今度はフューズは切れませんでした。よしよし、少し時間をおいて、0点調整用とアイドル調整用のテスターを接続します。
 ところが、アイドル電流の測定は47mVなので、200mVレンジに設定してあるのですが、値はオーバーです。テスターのレンジを上げてみると、なんと1400mVになっておりました。その確認後プロテクションがかかりました。なんと1.4Aもアイドル電流が流れてしまいました。何でだろう?アイドル電流調整VRは絞りきったはず?ところが後で調べてみると、VRの回転方向は通常とは逆回転の設定となっていました。がっかりです。
Tomの関心事はFinalとそのほかのパーツが大丈夫?かという所に移ってしまいました。

 4)Finalは大丈夫でした。良かった〜。
  Finalを取り外し、チェックしたらFinalは大丈夫でした。良かった。そのほかFinal周辺の抵抗も調べてみましたが、まだ生きているようです。

4.Lチャンネルから再度挑戦!
 アイドル電流の調整VR回転方向が違っていることが判ったので、今度は中心よりも回した位置(3/4の位置)に設定し、再度挑戦!。電源ON!
フューズの切れは無し。そして、トランジスタ周辺の温度は大丈夫。テスターを繋ぎ、安定するまで数分待つ。

 1)まず0点を調整 0±10mVに設定

 2)次にアイドル電流を47mV±10mVに設定する。
 うまく行った!

5.同様にRチャンネルも調整。

6.その他:BASSのロータリーSWの軸を修理する。
  調整が出来たので、これで基本部分は完成。最後にパネル部分清掃と、BASSのローターリースイッチの軸折れをメンテする。

 1)ロータリースイッチの軸折れ
  この軸折れは頂いた時からで、どうやって直すかを考えていた。これは、今のコントローラの様にボリュームではないので代替が利かない。

 2)エポキシで再生

 いろいろ悩んでいると、万能接着剤を思い出した。そうだ!エポキシパテで固めよう!困ったときのこれ!

 3)エポキシパテで軸を再生した。
 

7.フロントパネルを清掃する。
 フロントパネルをマジックリンと歯ブラシで清掃する。このCA-600は、マジックリンではレタリングが禿げないようだ。安心です。

8.完成!

 パネルのボリウムつまみ、スイッチのつまみ等も全てマジックリンで綺麗にして、これで完成です。

9.スピーカー接続し、只今エージング中。
 いきなりメインスピーカー(タンノイ)に接続し、飛ばしてもつまらないので、昔AVアンプセットで購入したどうでもいいサラウンドスピーカーを接続して音の確認。気づいてみると、これは、ヤマハのスピーカーで、アンプとの見た目の相性はバッチリ?しばらくエージングします。

<最後に・・・・>
えのしまさんから頂いた、CA-600は、無事修理と調整が完了しました。今回のCA-600を修理することで、アンプ修理の経験値の増加と調整の仕方に自信が持てる様になり、いい勉強になりました。えのしまさんありがとうございました。
これをベースに次は、SA-910の調整をしようと思います。
それから、このアンプは、私がとてもお世話になっているゴルフの先生にお礼として、差し上げたいと思います。(えのしまさん、良いですね?)