KAIRNの修理 −その10−

おはようございます、Tomです。今日でKAIRNの修理は10日目となります。昨日で、今一歩のところまで来ているのですが、まだ最終的に直っていません。

直っていないと言う症状は、大きく2つです。
1.バックアップがきちんと供給されていても、電源オフ時間が少し長くなる時は、バックアップ電池が無い時と同じ、『Error2』の表示になる。
2.パネルのスイッチが全く利かない。(LB1様一応何度かトライしていますが全然ダメです。

そこで、本日は、操作部を点検します。

1.LED付近のICを調べる。
 まず、LEDの後ろにあるICですが、これはLEDのディスプレイドライバかコントローラだと思います。

ネットで調べた結果、やはりディスプレイドライバでした。
現在、LED表示はちゃんと動いているので、問題無しです。
http://www.datasheetcatalog.org/datasheets/134/454236_DS.pdf

2.隣のICを調べる
 隣のMM74HC165Mは、操作パネルのスイッチからプルアップ抵抗を通りここに入力されていますね。これが怪しいです。このデータシートを見ると、どうやらシリパラ変換I/Fのようです。

3.MM74HC165Mのクロックを調べる
 パラレル⇒シリアル変換と言う事は、必ずクロックに同期して信号をやりとりしますので、まずはクロックを確認。あれ?クロックが『H』のままです。これではデータのやり取りが出来ません。この線は、HD6303RF(CPU)の22番に繋がっていて、そこにプローブを当てても、やはり信号は『H』のままです。ウーム、おかしい。

4.入力信号を見る
 入力信号を見ると、中途半端な『L』となっています。この信号はプルアップされているはずなので、スイッチがONしない限り『H』のはず?ここも怪しいですね。

5.プルアップ抵抗の電源を見る
 プルアップ抵抗の電源を見ると、0.6Vくらいで、5Vとなっておりません。これでは、すべての信号は、『L』となってしまいます。電源部分をたどると・・・・。トランジスタのコレクタに繋がっています。

6.コレクタの先は何?
 コレクタの先をたどると、途中で導通しない箇所がありました。パターンが腐食していますので、おそらく切れているのでしょう。

7.ジャンパする。
 パターンが腐食しているところをテフロン線でジャンパします。

 結果、ちゃんと繋がるようになりました。

8.依然としてコレクタには電源供給されず
 ところが、コレクタには電源供給がされていません。この経路をたどるとCPUのパッケージの下にもぐりこんで何処に繋がっているのかが判りません。一応HD6303RF(CPU)の全ての足と周辺の電源にテスターを当てましたが、導通無しです。こんな時に回路図があればなぁ〜。などと、どうにもならない事を呟いています。

今日は此処までです。明日は、なぜクロックが出ないのか?トランジスタのコレクタの行き先はどこか?をきちんと調べたいと思います。