クリスキットの基板を用いたパワーアンプ(P-35T)の修理 ―その4―

みなさん、こんばんは、Tomです。台風4号が過ぎ去りましたが、今度は台風5号が崩れ、温帯低気圧に変化しました。週末は大丈夫でしょうか?


さて、先週末から始まったP-35Tの修理。4回の連載になっていまいました。昨日の記事では、ドライヴトランジスタのエミッタにヒゲが付いていてそれが悪さをしていたと言うところで、修理が終わったかに見えましたが、その後はどうでしょう?さて、真犯人はいかに?

1.昨日までのおさらい
昨日は、ドライヴトランジスタにヒゲが付いていてそれを取り除いたところ、ノイズは治まりました。そこで、調整をして10cmの自作2ウェイスピーカー(Tomが20歳の時に制作したもの:32年前のものです。)を取り付け暫く様子見をしていました。

2.突然異変が・・・・・まさか!
お友達のkamaさんにもお礼方々、無線で無事終了の報告をしていた矢先です。音楽を流していたスピーカーから突然『バリバリ』という音が・・・・。Tomはびっくりしてすぐに電源をOFF!暫く放心状態でした。やっぱりダメだったか・・・・。どうやらあのヒゲが原因ではなかったようです。
スピーカーを外してオシロで確認すると、やはり右側の出力がマイナス電源に引っ張られるようです。

3.交換実験の再開『そうでしたか・・・・、直っていませんでしたか・・・・・』などとブツブツ独り言を言いながら、次の方策を考えました。

もうこうなったら、半導体をすべてひとつずつ交換実験をするしかありません。

 1)ドライバトランジスタを左右交換。
 結果は判っていますが、一応再度左右のドライヴトランジスタを交換します。想定通りまだノイズは出ています。

 2)その前段のトランジスタを左右交換。 次に、その前段のトランジスタの左右を交換しました。

 

 これもドライヴトランジスタ同様、きちんとエレクトロニッククリーナーと歯ブラシで清掃して、ルーペで確認してハンダ付けします。

 しかし、結果は、NGでした。

3.作動アンプ部の交換実験
 もう交換実験するトランジスタは、入力部の差動アンプだけになりました。これが原因でなければどうしよう?Tomはその保証として、ヤフオクで10,500円(2日前)で出ているクリスキットP-35Ⅲに入札も試みました。

 右側の差動アンプのトランジスタ(2SA750ペア)を取り出してみると、その中の1本にまだ腐食の部分が残っていました。以前組み立てるときに、ヤスったはずなのですが・・・。もしかするとこれが原因で接触不良になっていると思いました。棒ヤスリを用いて、トランジスタの足を丁寧に磨きました。『どうか治りますように・・・・』

4.結果は良好!
 差動アンプの交換実験を行なった所、結果は良好でした。そこで、Tomはファイナルを接続せずに、出力にストレージオシロをセットし、一晩中電源を入れて様子を見てみました。次の朝、結果は問題なし。これが原因だったんですね〜。少し拍子抜けしてしまいました。でも、直って嬉しい。
今度は、ファイナルもセットし、会社に出勤している間もオシロでトリガーをかけ監視させましたが、帰宅しても問題なし。
これは、ホンマモンかもしれません。最後は、ジャンクスピーカーを繋いでエージング件様子見です。
 2日経過しましたが、未だにノイズらしいものはオシロに現れませんし、スピーカーからもノイズ音がせず、綺麗な音楽が流れています。



大成功です。もう少しジャンクスピーカーで様子を見て、次は自作スピーカーに接続したいと思います。やれやれやっと直ったと思います。とても嬉しいです。