レコードのメンテナンス −その1−

こんばんは、Tomです。今週は、いよいよ10月も終わり、11月に突入します。少しずつ冬が近づきますね。やだなあ〜。

さて、Tomは最近レコードプレイヤーにハマっていて、プレイヤーを作ったり、メンテナンスしたりしていますが、本日の記事は、肝心のレコードのメンテナンスの記事です。

Tomの持っているレコードの大半はクロスオーバーやフュージョン系のもので、Tomが大学生〜入社3年目くらいのものです。(その後はCDになりましたので・・・)
ですから、もうかれこれ30年くらい経っているものがほとんどですので、当時保管状態が悪くてホコリがあったり、カビが付いたりしたものもあります。そこで、今回は、レコードを丸洗いする洗浄工程を実施します。
レコードの洗浄は、あくまでもTom流ですので、これを真似してレコードをダメにしたとかというクレームはつけないでくださいね。それでは行ってみしょう!

1.まず治具の製作
 レコードの丸洗いは、真ん中のレーベルが濡れてしまうという欠点があります。
 巷にはレコードを洗浄する時にレーベルを保護する為の治具があります。それがこれです。
http://diskunion.net/acc/ct/detail/ACS-121
 でも価格は、なんと4800円という驚異的な価格です。 
 そこで、Tomは、この治具を作ってみようと考えました。レーベルの直径は、100mmです。スケールを持参でいざ100円ショップへGO!
 タッパーやら、食器やら、ケースやらをみて、直径が100mmのものを探しました。
 そしてたどり着いたのがこれです。これは、お蕎麦を食べる時に使用するお椀と薬味皿のセットです。この薬味皿のみを使用します。

その他に、M6のボルト、ナット、そしてナットを埋め込むつまみなどは、DIYで調達しました。(写真には写っていますが、その他の物は使用していません。)

2.薬味皿の中心に穴を開ける
 早速、加工に入ります。加工と言っても大層なものではなく、皿の中心にM7の穴を開けるだけです。しかも、皿の中心にはこの商品を成型する時に出来た『ヘソ』があるので、それを中止にして、ドリルで穴あけを行います。

3.M6のボルトとナットにツマミを付ける
 先ほどの皿でレコードのレーベルで挟み、ボルトとナットで固定するのですが、スパナとかを使用するのでは、作業性が良くありません。そこでDIYで見つけた、ボルト、ナットのつまみを使用します。これで作業が飛躍的に良くなります。


4.早速洗浄!
 道具も揃ったので、早速洗浄に取り掛かります。Tomのブログを見ていただいている方には、洗浄というと、だいたい察しは付くと思いますが、洗浄にはいつものマジックリンを使用します。

 マジックリンを塗布し、そのあとで歯ブラシで溝に沿ってブラッシングします。歯ブラシは、毛先の細い『デンターシステマ』を使用します。しかも今回は使い古しではなく、新品を購入しました。こんなに宣伝しているんだから、花王とライオンから試供品を頂いてもいいくらいですね。(笑)

5.製作した保護カバーを取り付ける。
 マジックリンと歯ブラシでレコードの両面を洗浄したら、先ほど製作したレーベルの保護カバーを取付ます。


6.温水シャワーで洗剤を流す
 保護カバーを取り付けたら、今度は温水のシャワーで、マジックリンを洗い流します。この時に、シャワーしながら歯ブラシでブラッシングします。

7.バスタオルで水気を取り除く
 洗浄後のリンスが終了したら、バスタオルでレコードを挟み、上から手でなでて脱水します。

8.ドライヤーで乾燥
 脱水が終了したら、ドライヤーでレコードの表面を乾燥させます。レーベルは保護カバーを取り付けても完全では無いので、レーベルは念入りに乾燥させます。

9.新品の内袋に収納
 最後は、先日購入した新品の内袋に入れてレコードにしまいます。これで完璧です。本当は外袋も注文していますが、まだ届いていないのであとで、パッケージングします。


10.実際に音を聴いてみる

実際に音を聴いてみると、スクラッチノイズは、殆ど解消され、まるで新品のレコードの様に音が爽やかになりました。
今後は、毎日2枚ずつレコードを洗浄して行きたいと思います。

<本日の1枚>
 本日の一枚は、増尾好秋の『セイリングワンダー』です。増尾好秋は、このアルバムを出す前は、渡辺貞夫のバックなどもやっていて、その後、71年に渡米し、ニューヨークのジャズミュージシャンになりました。そして、現地のシャリーと結婚しました。
このアルバムのパーソネルは、デイヴ・グルーシン(P、Key)、エリック・ゲイル(G)、リチャード・ティー(P,key)、スティーブ・ガット(ds)、シャリー・MASUO他で当時のスタッフとGRPのメンバーです。
このアルバムは、増尾のアルバムの中では比較的音が悪いですが、『セイリング・ワンダー』や『自然への賛歌』は、Tomが好きな曲です。