TS-850の修理 −その3−

おはようございます、Tomです。昨日は、朝から雪が降り、ほぼ一日降っていました。今朝は、その雪が凍って今朝はツルツルですね。気をつけて会社に行かなければ・・・。

さて、今日は、TS-850の3日目です。昨日は、アンテナチューナーモードでは出力が出ない事を確認しました。本当にファイナルがイカレているのでしょうか?今日はそのへんのところを調べて行きましょう。

今日の方針は下記の通り。

 1.ダミーロードを接続して、アンテナチューナーの出力を確認する。
 2.アンテナチューナーをスルーした状態で、出力を出してみる。
 3.アンテナチューナーを切り替えているリレーをメンテナンスする。
 

今日は、この方針に従って修理をしたいと思います。

1.ダミーロードを接続してアンテナチューナーの出力を確認する
 まずは、昨日の延長ですが、昨日はアンテナを接続していましたが、今回は、ダミーロードを接続して、出力を確認してみます。


 結果、アンテナチューナーでは、同調もせず、出力も出なかった。

2.アンテナチューナーをスルーした状態で出力を出してみる。
 本当に出力が出ないんだろうか?Tomは、信じられなかった。そこで、アンテナチューナーをスルーして出力を確認することに。

 1)アンテナチューナーをスルーする。
 アンテナチューナーをスルーしてみます。

 2)出力を出してみる
マイクを接続して電波を出してみます。
 

 3)結果、出力は問題なし
 結果、きちんとマイクの音声の大小に応じて出力が変化する事を確認。(振幅変調ですからね。)

3.チューナー切り替えのリレーを確認
 これまでの結果をまとめると、
 ① アンテナチューナーをスルーすると出力はきちんと出る
 ② アンテナチューナーを通すと出力が出ない。

 昨日、経時変化しそうな部品の接点不良を直しましたが、一つだけ残っていました。それが、このリレーです。

 実は、このリレー、アンテナチューナーを通すか、スルーするかを切り替えるものです。もし、このリレーのアンテナチューナー側の接点が不良だったら・・・・?
当然、チューナーの同調もうまくゆかないし、出力も出ませんね。

 1)基板を外し、リレーを取り外す
 ①基板を外します。
 

 ②ハンダを吸い取り、リレーを外します。
 

 2)リレーのカバーを外し、接点を確認する。
 ①リレーのカバーを外す
 

 ②接点を確認する
 マイクロスコープとルーペで接点を確認しました。接点は金メッキされ、殆ど黒ずんでいません。

 3)接点を復活させる
 それでは、接点を復活させましょう!

 ①エレクトロニッククリーナーで接点を洗浄
  そして、隙間に紙を入れて、接点を磨く

 

 ②接点復活剤を塗布
 仕上げに接点復活剤をホンの少し『チュッ』と吹きかけ、余分な油を拭き取ります。

 4)アンテナチューナーを通して確認する。
 リレーを元に戻し、アンテナチューナーの同調と出力を確認します。


 リレーかな?と思いましたが、結果はNGでした。
 でも、今日の収穫は、アンテナチューナーをスルーすれば無線機の出力はきちんと出た事です。
 つまり、ファイナルユニットからアンテナチューナーを通り出力コネクタまでの経路に問題があるという事ですね。