中国製BCLラジオの改造

こんばんは、Tomです。昨日、久しぶりに修理の記事をアップしました。そしたら、Tomの修理心に急に火が付き始めました。これは、とても良い事です。

その火が消えないうちに・・・・・・。
今日は、以前Tomが中国に駐在した時に購入した、BCLラジオの改造です。
このラジオは、確か中国で350元(おおよそ5000円)で購入したものです。
BCLラジオとしては、格安ですね。
そして、Tomはこれを使って別にBCLを聞きたい訳でなく、お風呂で音楽を聴く時に使用したいのです。(なぜなら、Tomの大切なスカイセンサーは、娘に取られてしまったからです。)


しかし、ここで問題があります。中国や海外と日本では、FMの周波数帯域が異なります。
日本では、76MHz〜確か89MHzですが、海外は、一番低い周波数が、なんと85MHzなのです。だから、アナログのTVの音声は聴けるけど、低い周波数のFMはNGです。

そして、Tomは、このラジオでFM放送を聴きたい訳でなく、オーディオの音楽をYAMAHAのトランスミッターで飛ばし、お風呂でその音楽をのんびり聴きたいのです。
さて、改造はうまく行くのでしょうか?楽しみです。

1.トランスミッターの電波はキャッチ出来るか? 
さて、改造する前に、トランスミッターの出力は、FMの周波数の上にあるのか下にあるのかを確認します。大抵は、通常のFM放送で使用している周波数は外すので、上か下の周波数となります。もし上の端っこであれば、何もしなくとも使用できますが、下だと最悪です。

 1)トランスミッターで電波を飛ばす
 トランスミッターにLINNのKAIRNのプリ出力の信号を入力して、音が聞こえるかどうかを確認します。ラジオの最低の周波数は85MHzです。
 結果は、どうやら85MHz以上では同調せずNGでした。

 2)トランスミッターの周波数を調整してみる
 トランスミッターの背面を見てみると、下記の写真の様な赤いツマミがありました。どうやらこのツマミで周波数を変化させる事が出来るようです。そこで、Tomは、そのつまみをめいっぱい右に回し、一番高い周波数にしました。
しかし、結果はやはりNGでした。どうやら、78MHz当たりが設定値のようです。

 3)ポケットラジオで周波数の確認

 以前、散歩で使用していたポケットラジオがあることに気がつきました。これで、実際の周波数を確認したいと思います。その結果、トランスミッターの最大周波数は、78.9MHzである事が判りました。

2.早速バラシ開始

 1)筐体のネジバラシ

 改造しなければならない事が判りましたので、早速バラシを開始します。まずは、筐体のネジを外します。

 2)ツマミ類の除去 
 次に、ツマミ類を全て取り外します。

 3)液晶表示部の基板をとりはずす。

 中が見えてきたら、今度は、同調回路までバラして行きます。 まずは、一番上の液晶表示パネル基板を取り外します。

 4)同調プーリー(メカ機構)を取り外す
 次は、同調の為のプーリーと糸のユニットを慎重に取り出します。
 

 5)同調コイルを探す
 プリーのユニットを取り出すと、やっと同調基板が見えてきました。


3.同調周波数を下げる
 3つの同調コイルの内たった一つだけが正解です。
 この改造の仕方は、下記のURLの方の記事をご覧ください。

http://homepage2.nifty.com/wilddog/five_july_five.htm

 1)同調コイルが見つかった!
 3つのコイルを、一つ一つ少し回しては、周波数を確認し、NGなら元に戻すことにしました。最終的には、左上のコイルが同調周波数の調整の様です。

 2)精密ドライバを使用して周波数を下げる
  本当は高周波ドライバがあれば良いのですが、今手元にあるのは、精密ドライバしかなく、それを使用して、コアが壊れないよう慎重にゆっくりと、時計方向にしましょう!
 結果、77.4MHzくらいまで下がりました。
   これで終了です。

4.組み付けと清掃  

結構、短い期間で修理が完了しました。あとは、組み付けと清掃です。
  せっかくだからきれいにしてやりましょう!

 1)最終確認
 最終組付をする前に、動作を確認します。

 2)清掃 

カバーを被せ、本体をマジックリンと歯ブラシで清掃してやります。
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その結果、本体はこんなに綺麗になりました。

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5.最終確認

 組みあがったら、最終的にオーディオで電波を飛ばして、きちんとラジオが電波をキャッチ出来るかどうかを確認します。

 結果、ラジオはきちんと78.9MHzで電波をキャッチ!そして音楽も綺麗に聴こえました。

これで、週末の夕方は、のんびり音楽を聴きながらお風呂に入るという非常に贅沢なことができる環境になりました。