クラニシ アンテナアナライザー BR-510の修理 −Final−

おはようございます、Tomです。今日は、小雨がパラついていますね。関東では、大雨だとか・・・。明日は、北関東まで遠征してラウンドなんですが・・・。さすがの晴れ男も今回の低気圧には勝てないか?

さて、先週まで特集しておりました、クラニシのアンテナアナライザですが、一応、ショットキーバリアダイオードのお陰で、直ったかに見えました。その後の状況からスタートしましょう。

1.周波数を振ってインピーダンスとSWRを確認する。

その後、無線に詳しいお友達のSakaさんから聴いた通り、周波数を振って確認してみたら、145MHzではOKであったのが、周波数が低くなると(7MHz付近)急にインピーダンスが上がる事が判りました。

 1)145MHz帯
  ①SWR
   SWRはOKですね。

  ②インピーダンス
   インピーダンスは、きっかり50Ωを指していませんが、まあ良いところですね。

 2)7MHz帯

  ①SWR
   SWRはOKです。

  ②インピーダンス
   ところが、インピーダンスは、高い値を示しています。ちなみに3.5MHz帯ではメータが振り切れました。

2.原因は?

通常一般的に販売されているショットキーバリアダイオードは、スイッチング電源用だそうです。
そして、このアナライザに使用されているのは、無線の検波用に使用されているものなので、電源用のものを使用したためにNGだったとの事です。そして、このアナライザに使用されていたものは、もう廃番になっており、非常に入手が困難だとのこと。
互換品に1SS99というダイオードがありますが、これも入手困難です。

3.Sakaさんから朗報

ところが、先日Sakaさんから朗報が。
どうやら、Sakaさんがヤフオクで1SS99を落札したらしく、『自分も無線機の修理に使用するので、一緒に買う?』と言われ、Tomも『それじゃ20本買います!』という事でお願いをしました。そんなわけで、この修理は、急に先が見えるようになりました。

4.ショットキーバリアダイオードが入荷!

 昨日、Sakaさんから『1SS99が届いたので、持ってきたよ〜。』との連絡がありました。そこで、昼休みにSakaさんのデスクに行き、貴重な1SS99を受け取ってきました。
『これで、週末の土曜日に修理が出来る!』とTomは心の中で叫びました。

5.これが1SS99だ!

 昨夜、夕御飯を食べた後、例によって1時間ほど修理部屋へ。
 これが、Sakaさんに購入して頂いた1SS99です。なんだかやはり特殊なダイオードですね。

6.交換

 さっそく、同軸部の基板のショットキーバリアダイオードを1SS99に交換しました。
 ついでに、基板や配線も綺麗に。

7.動作確認

 さあいよいよ動作確認です。
 
 1)145MHz帯
  ① SWR

  ② インピーダンス


 2)7MHz帯

  ① SWR

  ② インピーダンス

 動作確認結果、周波数を振ってもほぼ同じ値を指すようになりました。
 メデタシ、めでたし。


8.ケーシング

 動作が確認できたので、基板を元に戻します。
 

9.再度動作確認

 ケーシングした後に、再度動作を確認します。
 多少誤差はあるものの、動作はOKです。


10.実アンテナで確認

 Tomの家のGPアンテナで、実際に確認。
 ほぼ144.2MHz付近で共振しているようです。

 大丈夫ですね。



11.清掃して終了

 最後は、綺麗に清掃をして、終了です。
 これで、クラニシのアンテナアナライザの修理は終了です。


 あすのラウンド前で良かった。気持ちは晴ればれです。
 これでお天気も晴れればさらにGoodなのですが・・・せめて曇りでも・・・・。

12.御礼

 今回の修理に関し、下記の皆さんにご協力を頂きました。大変ありがとうございました。
 1) リファレンスのアナライザをお貸しいただいた柴田Camさん。
    大変ありがとうございました。やはり、リファレンス機があると、非常に助かります。今後ともよろしくお願いします。

 2)さまざまな部品の調達とアドバイスを頂いた、Sakaさん。
   今回は、無線に関するご教示を頂き、大変ありがとうございました。また、なかなか手に入らない部品を購入していただいたり、Tomが保有していない部品のご提供も重ねて御礼申し上げます。

 3)抵抗をご提供頂いた、Takeさん。
   今回は、Sakaさんの抵抗を使用させて頂きました。この抵抗は大事に取っておきたいと思います。大変ありがとうございました。

 4)修理の心得をご指摘くださった、もう一人のTomさん。
   今回は、久しぶりの修理でしたので、少しあせりもあり、先走ってしまったところを、ズバッとご指摘頂き、大変ありがとうございました。昔を思い出し、冷静に方針を立てるようになりました。

みなさん、本当にありがとうございました。
これからもよろしくお願いします。