BOSE RECEIVER RA-15 の修理 −その2−

おはようございます、Tomです。今日は朝から秋晴れの良い天気ですね。Tomの町では、昨日サイクルフェスタというイベントが開かれています。今日は、その続きで様々なイベントがあるようです。楽しみです。

さて、昨日記事では、LINNのKAIRN修理時に引っ張り出して来たBOSEのレシーバーRA-15のジャンク基板がなんだか勿体なくなり修理を始めました。
最初、裸で動作確認を行うと、ちゃんと立ち上がりました。『なーんだ、動くじゃない?ラッキー!』と思い、組み立てて動作確認を行うと、今度は、ウントもスンとも言いません。何が起こったの?という事で、また振出しに戻り、裸の状態から故障の原因を探ります。
昨日は、いろいろと所要がありましたので、朝と夜に修理の活動を実施しました。

1.STANBY信号を追いかける
このレシーバーは、電源OFFの時、ラフな5VだけOPパネのコントロール基板のCPUに流し、スリープ状態で電源スイッチを監視しています。そして、電源スイッチ押下するとCPUはSTBAY信号をPSU(電源)に送り、PSUのリレーを動かして、全体の電源をONにする仕組みとなっているようです。そこで、STANBY信号を探して追いかけることにしました。

1)CPUの動作

ますは、CPUが死んでいてはNGなので、クロックを確認。OKです。
そして、LEDを見ると、電源コードを差し込むとLEDが点灯し、電源SWを押下すると、LEDが消えるので、状態がきちんと遷移されているようです。後はこの信号と同じ、STANBY信号を探せばOKですね。

2)OPパネのSTANBY信号を探す

まずは、OPパネのコントロール基板からメイン基板に接続されている20Pくらいのリボンケーブルの信号を当たります。電源スイッチをON/OFFすると5Vの信号がON/OFFする信号を探せばOKです。端から、一個ずつ当たっていたら、3個目の端子でヒット!早くてラッキーです。
基板をよく見ると端子の部分にシルクでSTANBYと書いているでありませんか、間違いありませんね。

電源SW押下前

電源SW押下後

3)メイン基板のSTNBY信号を追いかける

STANBY信号が見つかりましたので、それを追いかけます。今度はリボンケーブルの先のメイン基板の端子です。大丈夫だと思いますが、コネクタの接触不良やリボンケーブルの断線なども考えられますので一応確認です。
結果OKです。

4)PSUへ接続されるコネクタのSTANBY信号
メイン基板のSTANBY信号を追いかけると、その信号線はどうやら電源基板のリレーを動作させるためのコネクタに向かっているようです。
しかし、オシロでその端子を見ると、電源SWを押下しても状態が遷移せず、0Vのままです。おかしいです。ちなみにこの区間をテスターで導通をチェックすると・・・・。
なんと、無限大!この区間が断線している様です。

5)基板を拡大し目視確認
基板を天眼鏡で拡大し、コネクタ間のパターンを確認すると・・・・見つかりました!
こんな所で基板のパターンが切れていました。組み付けの時に引っ掛けたのかな〜?

でも、この基板、一番大事な信号をこんなに端っこに配置し、しかも全然余裕がなく、細いパターンになっています。これは設計ミスですね。

しかし、とにかく早めに原因が分かってホッとしました。

3.修理と動作確認

原因が分かればこっちの物です。
早速修理にとりかかりましょう!

1)ジャンパーを飛ばす。

STANBY信号のコネクタ間のパターンが切れているので、そこに、ジャンバー線を飛ばします。

2)動作確認を行う。

さあ、いよいよ動作確認です。

電源コードを接続し、スイッチON!

おおーっ!OPパネの表示部に『WELCOME!』の文字が!
嬉しい!

その後、表示はFMモードになりました。
これでOKです。

4.組み立てと動作確認
さあ、いよいよ組み立てです。
なんだかワクワクしてきました。

1)組み立て(説明省略)



2)電源動作確認

OPパネを組み立てる前に、電源がきちんと入るかどうかを確認します。
スイッチON!

大丈夫ですね。
これで一安心です。

5.音声の動作確認

今度のは音声を入力し、きちんとアンプが動作しているかどうかの確認を行います。

いつもの様にCDラジカセから音声をAUXに入力します。

そして、アンプのモードをAUXに切り替えます。

SPをいきなり接続するのではなく、オシロスコープで出力を確認します。

あれ?全然だめですね。

Tomは、前回この修理を途中やめている理由を、もう一度振り返りました。

<前回の修理>
①電源が入らなかった。
②電源周りの電解コンデンサが液漏れしていたで、電源部の電解コンデンサを交換。
③電源が入ったので、音声を確認。
④ところが、SP端子にいきなり30Vが出てきて、SPを飛ばしてしまった。

その当時、Tomは次なるアンプを製作していたり、別の修理をしていたので、このRA-15のジャンクに時間を割いている暇がなく、この修理のプライオリティーを下げたのでした。
まあ、回路図もないので、やる気も出ません。
そんなわけで、ちゃんと動作するRA-15をゲットしたので、この修理を止めちゃったんですね。

という事で、元の状態に戻っただけのなのでありました。
でも、乗りかかった船。どこまでやれるかわからないけど、今回はもう少し粘ってみようと思う、Tomなのでした。
次回をお楽しみに!