BOSEレシーバー RA-15の修理 −その6−

こんばんは、Tomです。今日は朝から暑い日でした。出勤時で既に30℃越えでした。日中はどこまで上がったんだろう?今年はこれから一週間は暑い日が続くとか・・・・・。

さて、先週の後半から、出張、ゴルフ、夏祭り、草刈り、テレビの修理などで、BOSEのレシーバーの修理はお預けになっていました。そこで、今回は久しぶりにBOSEのレシーバーの修理の記事です。

1.最後の電解コンデンサ

実は、修理していなかったのは、忙しかっただけでなく、最後の電解コンデンサを注文していたからでした。それがこれです。Tomは5600μF50Vなどという電解コンデンサ保有していませんでしたので、秋月に依頼して大型の電解コンデンサを購入しました。折角ですので10000μFを購入しました。

2.コンデンサのはんだ付けの確認
コンデンサを約65個交換しましたので、きちんとはんだ付けされているか?隣のパターンとのショートなどは無いか、今一度拡大鏡と、マイクロスコープ使用して確認します。

3.半田クラックの修正
マイクロスコープで確認した時に、今回のはんだ付けではない箇所に半田クラックらしきものを発見!
再半田を行い、半田クラックを修正しました。半田クラックはスピーカー端子にもありましたので、それがスピーカーの出力に不安定さを生じさせていたと思いますが、それはいち早く修正しています。

ついでに、フラットパッケージのICのショートも確認します。

4.電源のショート確認
テスターを用いて、電源ラインや交換したコンデンサのショートの確認を行います。65個も交換しているので、念入りに行います。

そして、最後にコンデンサの極性もきちんと確認しました。

5.火入れ
いよいよ火入れです。
いつもながらドキドキします。今回は、電源を切り離せないので、余計ドキドキします。
異常があったらすぐに電源をoff出来る様にスイッチ付きのテーブルタップで電源をONします。

1)電源ON!
まず、大元の電源をOK。
ソフトスイッチのLEDが点灯しました。ここまではOKですね。

2)ソフトスイッチON!
続いて、ソフトスイッチをONし、本当の電源が入ります。
スイッチON! 『カチン!』とソフトスイッチのメインリレーが働きました。その数秒後、『カチ、カチン!』とスピーカーのプロテクトリレーが作動しました。
大丈夫の様です。

3)メイン電源の確認
メイン電源を確認します。
多少リップルはありますが、±30Vがきちんと出ています。リップルについては、今度大容量の電解コンデンサに交換する予定ですので、問題ありません。

6.音声入出力の確認
いよいよ音声入出力の確認を行います。
音声入力は、いつものようにシンプルにCDラジカセを使用します。

これをAUXに入れてスピーカー出力を確認します。

オシロスコープでスピーカー出力を確認すると、あれ?左も右も音声が出てきません。どうしたのか?

7.原因の究明
Tomは、以前もこの様な事があったことを思い出しました。
電解コンデンサを交換しただけなのに、SP出力から−30Vくらいの直流が出て、ジャンクスピーカを飛ばした事です。

なので、早速リレーの手前のパワーICの出力を確認。
すると、以前と同じ様に、アンプの出力から−30Vレベルの直流が出ていることが判りました。

なのでスピーカーの保護リレーが『カチ、カチン』となった意味が分かりました。
最初の『カチ』はリレーがONした音、そしてすぐに保護回路が働いて、リレーが離れた音です。なので、スピーカー出力は0Vになっていたのです。

8.昔の記事を読み返す

昨年、これと同じBOSEのRA-15を修理した時の事を振り返りました。ICにはきちんと正常に±30Vが入っているにも関わらず、ICの出力からは、-30Vの直流がでて、入力のマルチプレクサを追いかけたり、ダイレクトにAUXの入力を加えても、直らず迷宮入りになったのでした。

その時の記事です。

http://d.hatena.ne.jp/tomtom1ono/20171003/1506979864

http://d.hatena.ne.jp/tomtom1ono/20171004/1507074963

全くおんなじ症状です。
これは困った。