BOSEレシーバー RA-15の修理 −出戻り:その1−

こんばんは、Tomです。今日の天気も一日中曇り空。仕方ないですね、もうすぐ今年最大の台風21号が上陸するのですから。あまり被害が無いと良いですね。

さて、本日帰宅したら、荷物が届いていました。

これは、先日修理していたBOSEのレシーバー RA-15です。修理が完了したので、土曜日の夕方に送付しましたが、日曜日の夕方に電話があり、不具合を見つけたそうです。そこですぐに送り返してもらいました。

1.不具合内容
不具合内容は下記の2つです。

<不具合>
1.ヘッドフォンを接続すると音が聞こえない。(スピーカーはOKだそうです。)
2.チューナーの出力が聞えない。

今回の修理ではアンプ部がおかしくなったので、すべてのファンクションでチェックしたわけではありません。仕方ないですね。

2.不具合の確認

まずは不具合の確認をしてみます。

1)ヘッドフォン出力が出ない不具合の確認
いつもの様に、同じBOSEのCDプレイヤーをAUXに接続します。そして、Tom保有の壊れても良いヘッドフォンを差して動作を確認してみました。

すると、ちゃんと左右から音が聞こえるではありませんか?

でも、ヘッドフォンジャックを刺したり、取り外したりしていたら、リレーの音がしてヘッドフォンから音が出なくなりました。

2)スピーカーを接続してみる
次に、アンプがおかしくないかどうかを確認する為、スピーカーを繋いでみました。

結果問題なく綺麗な音で鳴っています。
また、ヘッドフォンを差すと、リレーが働き、ヘッドフォンに音が出てこなくなりました。
ちょっと厄介ですね。

3)チューナーの確認

続いてチューナーの確認です。

チューナーは、音が出ました。でも右からしか音が出ません。
一応動作は確認しました。

3.チューナーの修理

ヘッドフォンはちょっと厄介なので、今日はチューナーから攻めてみたいと思います。
まずはふたを開けましょう。

1)コネクタの接触不良のチェック

チューナー基板のコネクタをすべて抜き差しし、接触不良を見てみましたが、依然として左から音が出ません。

でも、CDモードでは、左右からきちんと音が出るので、アンプの問題ではなく、マルチプレクサの前段の問題ですね。

2)音声のコネクタの確認
チューナー基板から音声がメインボードに行っているコネクタを探しました。
どうやらこれですね。

ちゃんとメインボードのマルチプレクサ付近に行っています。

3)信号の確認

オシロスコープで、音声信号を確認します。音声はチューナー出力のホワイトノイズです。

右チャンネル
右はきちんとホワイトノイズが出ています。

左チャンネル
左チャンネルは無信号です。

どうやらチューナー基板が怪しいですね。

4.交換実験
それでは、Tomが保有するジャンクRA-15 (これはTDAのアンプを載せ替えたもの)のチューナーと交換実験をして見ます。

1)バラシ

早速バラします。

これがチューナー基板ですが、現在はこれは単なるTDAパワーアンプとしてしか使用していないため、チューナー基板は不要です。

2)チューナー基板の交換
取り外し、取り付けてみます。

3)動作確認

動作確認をしてみます。
スイッチON!
おお〜!両方のチャンネルから音が出ました。

5.不具合基板の確認

不具合基板のコネクタ部をマイクロスコープで確認します。

すると、Lチャンネルの端子は、半田クラックどころか、半田がすっかり浮いています。よくこれで今迄動いていましたね。
Tomはこの基板の電解コンデンサを交換していないので、これは初期不良ですね。

6.修理と動作確認
それでは、再半田付けをしましょう!

元々の基板を取り付け動作の確認です。
スイッチON!

ちゃんと左右から音が出ました。
めでたし、メデタシ!

これで、チューナーの故障は終了ですね。
明日はヘッドフォン端子の状況を確認します。
お楽しみに!