蛍光灯のリモコンの修理

こんにちは、Tomです。今日は朝からほぼ1日雨です。天気予報でも大雨注意報を出しております。河川のボトムラインも上がっていますし、決壊した場所もありますし、地盤も緩んでいます。お気を付けください。

さて、台風19号の話題が続きましたので、今回は久しぶりに修理ライフの話です。台風19号の洪水で陸の孤島になってしまい、外に出れませんでしたので、その時間を利用して修理を行いました。

今回の修理は母の部屋の蛍光灯のリモコンです。
さて、どんな修理になるのでしょう?

1.リモコン
これは、母の部屋のインバーター蛍光灯のリモコンです。寝室では寝る時に枕元で電気が消せるので大変便利です。

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中はこんな感じです。以外にちゃんとしてリモコンですね。

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リモコンはあまり壊れないのですが、さてどんな故障なのでしょうか?

2.LEDの確認
リモコンで電気がつかない理由は2つあります。1つは当然ですがリモコンが壊れている場合、そして2つ目は蛍光灯の赤外線センサー側が壊れている場合です。

まずは、リモコンの赤外線LEDの動作を確認してみます。
赤外線LEDは肉眼では見えませんが、スマホのカメラを通す事で光っているのが確認できます。

1)正常なリモコン
まずは正常なリモコンです。
写真では判りにくいですが、LEDが点滅しています。

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2)壊れているリモコン 
こちらは小遭われているリモコンです。
これも判りにくいですが、LEDは点滅していません。

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3.電源ラインの確認
さあ、修理の開始です!
まず、何はともあれ電源ラインの確認です。
テスターで電源ラインの電圧を確認します。電圧は3.25Vとかかっていますね。正常です。

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4.異常個所を発見!
続いて、先日頂いたオシロでLEDにドライブ電圧がかかっているかを確認してみましょう!

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GNDラインにリード線を半田付けします。

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その時です!電源ラインのパターンが青くなっているのを見つけました。
これは、電池またはすぐ近くの電解コンデンサの液漏れで、パターンが腐食したものです。

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正常なリモコンのパターンはこんな感じです。

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おそらく、この場所のどこかのパターンが腐食により切れてしまったのでしょう!

5.サンドペーパーでパターンを磨く
この手の修理は、LINNのKAIRNで何度も経験しています。これはサンドペーパーで腐食したパターンを磨くことでパターンの導通が取れるようになり、またパターンが切れた場所の発見にもなります。

1)チップ部品を取り外す
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2)サンドぺーパーで基板を磨く
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これでパターンが綺麗になりました。

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6.パターンの導通を確認する
テスターを使用して、パターンの導通を確認します。

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この場所の導通が良くないですね。

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マイクロスコープで確認すると、やはりパターンは切れていました。

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7.ジャンパーでパターンを修復
10kΩのチップ抵抗は腐食していたので、これをディスクリート部品に交換します。

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そして、パターンが切れていた個所はテフロン電線でジャンパーします。

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最後にテスターで導通チェックを行います。

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これでOKです。

8.動作確認
それでは電池を挿入し、動作を確認してみましょう。

スイッチON!

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きちんと動作しますね。
良かったです。

リモコンはめったに壊れませんが、こんな故障もあるんですね。
これで母はベッドの枕元で明かりをON/OFF出来るようになりました。
わずか30分の修理でしたが、これだけでも生活がぐっと便利になりますね。
良かったです!