LINNプリアンプ KAIRNの修理 シーズン9 ーその4ー

こんばんは、Tomです。今日は朝からとても天気の良い日でした。最高気温は久しぶりに32℃レベルになりました。やっと夏が戻って来たのですが、暑いのも大変ですね。
さて、今日の記事も『LINNプリアンプ KAIRNの修理 シーズン9』でその4です。前回はKAIRNの操作パネルの修理が完了したので、今回はスイッチング電源の修理です。この電源の症状は、気温が高い時に時々電源が落ちるそうです。Tomは以前おにぎりの形をしたKAIRNのスイッチング電源を修理したことがありますが、このスイッチング電源の修理は初めてです。
さて、どんな感じなのでしょうね。

1.症状を再現させてみる
これまで操作パネル修理をしている間は、電源が落ちるという事はありませんでした。修理は不具合が再現しないと難しいです。そこで再現をさせてみたいと思います。

1)一日電源つけっぱなし
KAIRNの電源を一日中ONしっぱなしにして、電源が落ちるかどうかを確認します。

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でも、電源が落ちる事はありませんでした。

2)加速試験をしてみる
そこで、ヘアドライヤーで熱風を吹きかけて、加速試験をしてみます。でも、スイッチング電源はしっかり囲ってあるので、電源が落ちる事はありませんでした。

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2.スイッチング電源をバラす
仕方ないので、スイッチング電源をばらすことにしました。

1)本体から電源を取り出す。
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2)スイッチング電源のカバーのバラシ
取り出したスイッチング電源のケースをバラシます。
このケースはビスで固定されておらず、熱溶着されているようです。
仕方ないので、カッターで溶着部分を切り取ります。

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3)ケースから基板を取り出す
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4)ボトムカバーを取り外す
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3.スイッチング電源の部品面の観察
スイッチング電源が落ちるという事は、どこかの部品に異常があるはずです、そこで、部品面を観察します。

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部品面の異常はないですね。スイッチング電源は、熱で電解コンデンサが劣化する場合があるのですが、それもない様です。

4.スイッチング電源の半田面の確認
それでは、今度は半田面の観察を行います。

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はんだ面を見ると、なんだからパターンに白い粉が付着しています。

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この粉は何でしょうか?

5.基板を洗浄
これが原因とは思えませんが、この粉を洗浄して綺麗にします。

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これで、基板の状態はだいぶ見えてきました。
次回は、さらに深堀をして原因を探ります。
お楽しみに!