LINNプリアンプ KAIRNの修理 シーズン9 ーその5ー

こんばんは、Tomです。今日は一日中曇り空で、すこし涼しい日でした。でもコロナは大爆発で、宮城県は292と、過去最高の感染者を記録しました。今まで沈黙を守っていたTomの町も4人の感染者が出ました。
さて、今日の話題も『LINNプリアンプ KAIRNの修理 シーズン9』で今日は ーその4ーです。
操作パネルの修理が終わり前回はスイッチング電源の修理が始まりました。今回はスイッチング電源の修理の2回目になります。

1.スイッチング基板の半田面の観察
前回はスイッチング電源をバラし、目視で基板を観察したら、半田面に白い粉がありました。それを洗浄し、今回はマイクロスコープで、拡大して観察します。

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1)マイクロスコープで観察
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2)ハンダ面の半田クラックを発見!
インバータ基板やスイッチング電源では、発熱個所やトランスなどの重量のある部品の半田面は、経年変化で半田にクラックが走り、温度が上がると接触不良になることがあります。なので、大きなディスクリート部品の半田面を観察します。

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観察結果、どうやら半田のクラックらしきものがあるようです。

2.古い半田を除去し、再ハンダ
経年劣化による半田劣化が認められましたので、スイッチング電源の半田を全て除去し、フレッシュな半田を半田付けします。

1)ディスクリート部品、チップ抵抗、チップコンデンサの再ハンダ
ディスクリート部品とチップ抵抗、チップコンデンサまでは、いつも使用している半田ごての先を使用して再ハンダします。

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2)フラットパッケージのICの半田付け
フラットパッケージのICはさすがにいつもの半田ごての小手先ではリスクが高いので、こて先をチップ用に変更します。

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3)洗浄
最後に洗浄します。

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3.半田面の観察
再ハンダ後の半田面をマイクロスコープで確認します。

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ハンダ面は新し半田で綺麗に接続されています。

4.組付けと動作確認
さあ組付けて、動作確認を行います。

1)組付け
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2)動作確認
次に動作を確認します。
スイッチON!・・・・OKです。
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3)このまま3日間放置
この後、電源が落ちるかどうかを確認するために、3日間このまま電源を入れて放置してみます。

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このまま3日間放置し、問題が無ければ仕上げます。
次回をお楽しみに!