こんばんは、Tomです。今日の天気は、朝からずーっと夕方まで曇り空。そして夕方から雨が降り出しました。夕方に草刈りをしようと思いましたが、残念ながら断念しました。
さて、夏休みのタイミングでLINNのプリアンプKAIRNの修理の依頼がありました。一台目はシーズン9でレポートしていますが、今度はシーズン10として、別の方からの依頼のKAIRNを修理します。しかし、こんな短期間でKAIRNの修理をしたのは初めてです。今回はその1として故障の症状の確認とバラシです。
1.到着したKAIRN
前回の修理から約1周間遅れで、もう一つのKAIRNが到着しました。
割と綺麗なKAIRNですね。
2.動作確認
早速電源ケーブルを接続し、動作の確認を行います。
今回のKAIRNは前回とは逆で、電源のLEDは点灯しますが、7セグのLEDの表示がされません。
この症状は、操作パネルのバックアップ電池の液漏れで、基板が腐食して電源パターンをが切れてしまったのだと推測します。
3.バラシ
早速KAIRNをバラします。
これまで何度もKAIRNをバラしているので、バラシもスムーズです。
フロントパネルを本体からバラします。
フロントパネルをバラします。
基板をばらします。
4.基板の腐食の状況確認
それでは、まず基板の腐食の程度の確認を行います。パッと見は症状が軽いと思いましたが、よく見ると、電池周りのパターンは腐食が酷いですね。
基板の裏側は大丈夫ですね。
5.部品の除去
パターンの腐食部分を磨くため、ディスクリート部品のバックアップ電池と電解コンデンサを取り出します。
1)バックアップ電池の除去
2)電解コンデンサを除去
6.腐食した基板を紙やすりで磨く
腐食した基板を1000番の紙やすりで磨きます。
7.基板のパターン切れを探す
基板のパターンが切れている所を探します。
まずは、ここが怪しいですね。
1)マイクロスコープで確認する
ここが一番危ない場所です。やはりパターンが切れているようです。
その他の危なそうな場所を確認しました。でも何とか保っているようです。
2)テスターで導通を確認する
最後にダメ押しでテスターで導通を確認します。
やはり、このパターンが切れていました。
次回は、パターンの修復と動作確認を行います。
今回は、比較的軽度な腐食でしたので、修復もあまり苦労しないと思います。
それでは次回をお楽しみに!