頂いたLINNの機器の復活!ープリアンプLK-1の復活ーその4ー

こんばんは、Tomです。昨日と打って変わって、今日の宮城県は朝から晴天です。最高気温は22℃ととても過ごしやすい天気でした。これくらいが丁度良いですね。
さて、今日の記事は昨日に引き続き『頂いたLINNの機器の復活!ープリアンプLK-1の復活』の話です。昨日の記事では、スイッチング電源の故障したICを交換しました。でも、このICが吹っ飛ぶぐらい迄自ら壊れるはずがないので、他の部品を確認していたら、なんとスイッチングトランスの下のファストリカバリーダイオードが焼けていました。これは、先日修理したLINNのKAIRNのスイッチング電源の故障と一緒です。そこで、今回はスイッチングトランスを取り外し、ファストリカバリーダイオードのチェックを行います。

1.スイッチングトランスを取り外す
1)取り外すスイッチングトランス
これが、今回取り外すスイッチングトランスです。

2)スイッチングトランスを取り外す
先日から使用し始めたはんだ吸い取り器でスイッチングトランスを取り外します。このはんだ吸い取り器は、10年くらい前に会社の先輩から頂いたものですが、このような時にはとても便利ですね。

最近はんだ吸い取りのコツが判ってきました。写真では基板を下にして吸い取っていますが、実際は基板を上にして吸い取ると、吸い取りやすい様です。また、吸い取るときに部品のリードをぐりぐりと回転すると、スルーホールとリードの間の半田が綺麗に吸い取れます。

ほらね、スイッチングトランスが綺麗に取り外せました。

2.ファストリカバリーダイオードの確認
これが、スイッチングトランスの下に隠れていたファストリカバリーダイオード達です。

1)目視での確認
まずは目視での確認です。ファストリカバリーダイオードのブリッジが左右にありますが、右側の塊が焼損していますね。

① 右側のブリッジ回路

② 左側のブリッジ回路
左側のブリッジ回路は、大丈夫の様な気がします。

2)テスターでの確認
ダイオードが雇用する時は殆どがショートするので、テスターでショート箇所を見てみます。

① 右側のブリッジ

右側のブリッジは、ほぼ全滅です。

② 左側のブリッジ
左側のブリッジは問題なさそうです。

3)ダイオードを取り出し個体で確認する
最後に故障したと思われる右側の4つのファストリカバリーダイオードを取り出し、テスターで確認します。

部品だけでなく、パターンまで焦げていました。おそらくダイオードが故障した結果、20Ωくらいの抵抗になり、レアショート状態のまま熱を持ち、基板を焼いてしまったものと思われます。

部品単体でチェックします。

確認結果、やはりもうダイオードではなくなり、20オームの抵抗になっていました。

3.周辺の部品を再確認する
なんだか、被害は大きい様ですね。
ダイオードが焼損してレアショートしているので、他の部品にも影響がありそうです。
もう一度ダイオード周辺の回路の部品を目視してみました。



すると、一番大きな電解コンデンサのすぐ前にあるチップ抵抗達が、軒並み焼けて定数が判らない状態になっているではありませんか!

これは困りました。この電源はIKEMIの電源の様ですが、この回路図が有りません。この抵抗の定数が判らない限り修復は難しくなってきました。
どうやって乗り切るか?これはちょっとした山ですね。