KENWOOD オールモード機 TM-255/TM-455のメンテナンス

こんばんは、Tomです。今日の午前中は良い天気でしたが、午後は一変して曇り空です。明日以降は天気が崩れ、寒くなるそうです。秋が深まりますね。
さて、今日の記事は、久しぶりに無線機の修理の記事です。先週末、毎朝QSOをしているお友達のKumaさんから、KENWOODオールモード機のメンテナンスの依頼がありました。そこで昨日の日曜日の夕方、約1時間でメンテナンスをおこないました。
メンテナンスのポイントは操作パネルユニットの電解コンデンサの交換。そして、パネルのボタンのストッパー交換です。

1.メンテナンス依頼を受けた無線機
これが、Kumaさんからメンテナンス依頼を受けたKENWOODオールモード機TM-255、TM455です。TM-255はTomも保有して使用していますが、おおよそ30年前の無線機です。この無線機の問題点は、操作パネルの基板上のチップ電解コンデンサが液漏れし、基板を傷めたり、電源が入らなくなのです。それから、操作パネル上のプッシュスイッチのストッパーがスポンジなので、経年劣化でボロボロになり、スイッチのツマミが取れてしまう事です。今回はこの2点をメンテナンスします。

1)2mオールモード機:TM-255

2)430MHzオールモード機:TM-455

どちらも、故障はしておりませんが、今後の事を考えてメンテナンスします。

2.バラシ
それでは、早速ばらします

1)TM-255のパネルのバラシ

これが問題のチップ電解コンデンサです。まだ、液漏れはしてませんが、時間の問題ですね。

2)TM-455の操作パネルのバラシ
続いて、TM-455の操作パネルを同じようにばらしました。
TM-455の基板は、設計変更されていました。

3.電解コンデンサの交換
TM-255の操作パネルの4.7μFの電解コンデンサを交換します。

これで、TM-255の電解コンデンサの液漏れの心配はなくなりました。
一方、TM-455の方は、既に設計変更されているので、メンテナンスは不要です。

4.スイッチのキートップのストッパーのメンテナンス
TM-255の操作パネルユニットの電解コンデンサのメンテナンスをしている間、キートップがポロリと落ちました。やっぱりね。

そこで、操作パネルをされにばらし、キートップのストッパを変更します。

1)パネルのさらなるバラシ


2)キートップの固定
修理中にキートップが落ちて無くならないように、セロテープで固定します。

3)スポンジは経年劣化していた
ストッパーのスポンジはやはり30年の経年劣化でボロボロになっていました。

ボロボロになったスポンジを全て除去しました。

4)ストッパの設置
以前は、キートップのストッパーに同じ様にスポンジを使用していたのですが、ある時から、薄いゴムに変更しました。

しかも、型紙も付けていましたので、クロスする場所にカッターの刃を入れればOKです。

これで、経年化しないですね。

5.組付けと洗浄
それでは、組付けと洗浄を行います。

6.TM-455のパネルのストッパ交換
TM-455のキートップのストッパも確認します。

やっぱり駄目ですね。これも交換します。

こちらも洗浄して綺麗にしました。

7.本体の洗浄と組付けと採取確認
本体も洗浄して仕上げます。

1)洗浄と組付け

2)最終確認
最後に電源を入れて最終確認を行います。

① TM-255

② TM-455

これでOKですね。
約1時間のメンテナンスでしたが、これで、後10年間は問題なく使用出来ると思います。
本体も新品の様にピカピカにしましたので、末永くご使用ください。