AMCRON (CROWN) パワーアンプ D-45の修理 ーその7ー

こんばんは、Tomです。今日の日中は晴れで、最低気温は-1℃でしたが日中はとても暖かくなり16℃まで上がりました。明日はもっと暖かくなります。楽しみです。
さて、今日は久しぶりに『AMCRON (CROWN) パワーアンプ D-45の修理』に戻ります。大きな壁でしたので、ここ2~3日冷却期間を持ちました。すると、新たなアイディアが出てきます。今回新たな方針を打ち立て臨んだら、見事原因を見つけることが出来ました。

1.新たな方針を打ち立てる
冷却期間を3日置きましたので、だいぶ考えが纏まりました。そこで新たな方針を打ち立てます。
新しい方針は下記の2つです。

1)方針1:
Ch1にはあってCh2にはない回路をCh2に追加する。10KΩの抵抗を経由して、GNDに接続する。
2)方針2:
Ch1の半導体とCh2の半導体をひとつずつ交換実験を行う(ローラー作戦

これで解決しなければ、諦めます。

2.方針1の実施
まずは方針1の実施です。
Ch1にはあって、Ch2にはない回路を追加します。

この部分に10KΩの抵抗を接続し、GNDに接続します。

オシロスコープで電圧を確認します。

結果、抵抗をGNDに接続後も-30Vで変化なしです。

やはり甘くないですね。

3.方針2の実施:Q202とQ102 のトランジスタを交換実験する。
次に一番怪しいと思っている、Q202とQ102のトランジスタを交換します。

1)Q102の回路と電圧

Q102のコレクタの電圧は、ほぼ0Vです。

2)Q202の回路と電圧

一方Q202のコレクタは-30Vです。このトランジスタが怪しいと思っていました。

これを交換します。

3)Q102とQ202を交換する。
まずはQ102に白フェルトペンで印を付けます。

交換に当たりトランジスタを確認しました。

Q102はモトローラの2N752です。

そしてQ202はフェアチャイルドの2N3859Aです。

トランジスタが異なりますね。ますます怪しいです。
これを交換します。

4.交換実験結果
交換実験結果、現象はトランジスタに付いて回りました。

1)Q202のコレクタ電圧

0Vになりました。

2)Q102のコレクタ電圧
一方、Q102 のコレクタ電圧は、-30Vになりました。

成功です。

5.入力信号入れOPアンプの動作を確認する
Ch2が回復したので、Ch2の入力に信号を入れ、OPアンプの出力を確認します。
結果、きちんとOPアンプの出力が確認出来ました。

成功です。

これで大きな壁が崩れました。
次回は、実際に対策します。
お楽しみに!