AMCRON (CROWN) パワーアンプ D-45の修理 ーFINALー

こんばんは、Tomです。今日の午前中は霧雨、そして午後は曇りでしたが、最高気温は13℃となり、ちょっとモヤっとした天気でした。パッとしませんね。
さて、今日の記事も『AMCRON (CROWN) パワーアンプ D-45の修理』で、今回がいよいよFINALとなります。昨日はトランジスタの交換実験を行い、一発で故障個所を仕留めました。原因がハッキリすれば後はもうこっちの物です。そこで、今日も早起きして、実際の修理を行いました。

1.交換実験を行ったトランジスタのピン配列を確認する。
まず交換実験をしたトランジスタを取り出し、それぞれのピンアサインを確認します。

1)トランジスタを取り出す

2)問題だったQ202のトランジスタを確認する
このトランジスタモトローラ製の2N3859というNPNトランジスタです。このピンアサインを計測器で確認します。

ご覧の様に左からECB(エクボ:エミッター、コレクタ、ベース)です。

この配列は、現在の小信号トランジスタと同じ配列です。

3)モトローラ 2N752のピンアサインを確認する
次にオリジナルのトランジスタモトローラの2N752のアサインを確認します。

すると、このトランジスタは、左からEBC(エミッター、ベース、コレクタ)の順になっていました。

これでは、2N3859は動きませんね。
原因がクリアになりました。

2.トランジスタを設置する
問題となっていたQ202にトランジスタを設置するのですが、折角なので新しいNPNトランジスタを設置します。
トランジスタオールマイティーの2SC1815です。

但し、このピン配列は、ECBですので、ベースとコレクタの足を逆にします。ショートしない様に熱収縮チューブを被せますね。

それから、Q201も同じトランジスタですので、これも取り出し2SC1815に変更します。

3.動作確認
いよいよ動作確認です。

1)電源ON!
異常を示すインジケータが光りません。大丈夫の様です。

2)コレクタの電圧確認
トランジスタのコレクタ電圧を測りましたが、0Vで大丈夫です。

3)正弦波を入れ信号を確認する
次に正弦波を入れ、ボリューム後、OPアンプ、ドライバー出力を確認します。

信号はきちんと出ていますし、Ch1,Ch2のそれぞれの信号レベルも同じです。

4)パワーアンプ出力を確認する
いよいよパワーアンプの出力を確認します。

5)スピーカーで音声を確認
最後にスピーカー端子にジャンクスピーカーを接続し、音声出力を確認します。

きちんと音楽が綺麗に聴こえました。

これで、AMCRON D-45の修理は完了です。
今回は、CH2の回路の電圧の90%が-30Vを示していたので、一次はどうなる事かと思い、あわや迷宮入りする所でした。
しかし、冷却期間を置いたことで、新しい方針で問題を追及したお陰で、大きな壁は見事崩れました。
達成感ありです!
嬉しい!