AMCRON(CROWN)のメインアンプ D-75の修理 ーその4ー

こんばんは、Tomです。今日は本当に寒かったですね~。最低気温-6℃、そして、最高気温が-4℃というとんでもない気温でした。この気温、明日の午前10時まで氷点下が続きます。今夜も寒さ対策をして寝ます。
さて、今日の記事は『AMCRON(CROWN)のメインアンプ D-75の修理』に戻ります。今回はその4となります。
今回はいよいよ、故障個所の追求です。さて、どこがおかしいのでしょうか?

1.修理の方針の決定
さて、今回の修理の方針を決めます。

1)目視で左右のトランジスタが同じであることを確認する。
2)テスターを用いてトランジスタダイオードの生死を確認する。
3)オシロスコープで左右のOPアンプ、トランジスタ周辺の電圧を測定する。
4)入力の左右のOPアンプの交換実験を行う。
5)電源に近い方から左右のトランジスタの交換実験を行う。

2.目視で左右のトランジスタが同じか確認する。
さて、方針が決まったら方針通りに修理を開始します。
まずは、目視で左右のトランジスタが同じであるかどうかを確認します。

どうやら、前回のD-45Aとは異なり、左右のトランジスタは全て同じである様です。

3.テスターを用いて、全ての半導体トランジスタダイオード)の生死を確認する
次は方針の2に進みます。テスターを用いて、全ての半導体トランジスタダイオード)の生死を確認します。

大丈夫の様です。

4.オシロスコープでOPアンプとトランジスタ周辺の電圧を確認する
次は方針3でオシロスコープでOPアンプとトランジスタ周辺の電圧を確認します。

結果、左右のOPアンプの出力やトランジスタの電圧が異なっていました。

1)Ch1(正常側)

2)Ch2(異常側)

5.左右のOPアンプとトランジスタの交換実験を行う。
左右のOPアンプとトランジスタ周辺の電圧が異なる事が判りましたので、いよいよ左右のOPアンプとトランジスタを1つずつ交換実験して電圧を確認します。

1)OPアンプの交換
まずはOPアンプの交換実験を行います。

結果、交換してもOPアンプに現象はついて来ませんでした。ここではないですね。

2)トランジスタの交換実験
続いて+35Vに近い部分からトランジスタの交換実験を行います。

①Q118,Q208

ここは大丈夫です。

②Q107,Q207
次はペアのトランジスタのQ107.207の交換実験です。
Q107

Q207

あれ?これはトランジスタを包んでいる金属が違います。でも、包を開いてみると型番はちゃんとしています。

トランジスタを交換しても、変化はありませんでした。

なぜこんな電圧になるのだろうか?
Tomは何度も回路図とにらめっこし、この電圧になる原因を考えました。
すると、電解コンデンサがショートしているとその電圧になる事を発見!

電解コンデンサの半田面を確認すると、

①C121(正常側)

②C-221(異常側)
こちらのコンデンサの半田面の足がショートしていました。やったー!これですね。

この電解コンデンサのショートを除去したら、左右の電圧が正常になりました。

これでおそらくアンプは復活したと思います。
次回は、実際に音声を入力して、音を確認します。
お楽しみに!