こんにちは、Tomです。明日は、朝一番の出張なので、今日は午後に東京に移動します。ブログは移動の時間に書いていますよ〜。
さて、今日の記事は、先日依頼されたKENWOODの無線機TR-751(2m、オールモード機)の修理です。修理の依頼主は、お友達のSugiさんです。Sugiさんには、いつもお世話になっています。
1.故障の症状
さて、故障の症状ですが、VFOのダイヤルを回していると、突然ワープして、違う周波数にすっ飛んでゆくことです。Tomが推測するに、おそらくエンコーダーがイカレたのでしょう。
2.さっそくバラシ
それでは、さっそくバラシに掛かります。
3)パネルを取り外す
パネルのが外装カバーを取り外します。
VFOのエンコーダーのナットを外す。
5)操作パネルシャーシーを取り外す。
今度は操作パネルのシャシーから基板を取り外します。
8Pのマイクコネクターのナットと基板のビスを取り外します。
これで、操作パネル基板があらわになりました。
これからが、実際の修理です。
3.エンコーダーを取り外す
エンコーダーを取り外す前に、エンコーダーのハンダの状況を確認します。ハンダはしっかり乗っており、ここでの接触不良はないようです。
そこで、エンコーダーのハンダを取り除き、エンコーダーを取り外します。
4.エンコーダーをバラス
このエンコーダーは、かなり古いものですし、メーカー特注で、市販はされていないので、代替え部品はありません。そこでこのエンコーダーをばらす事にしました。
マイナスの精密ドライバーで、ハウジングの折り返し部を起こします。
何とかエンコーダーをばらす事に成功!
5.拡大鏡で観察
拡大鏡で、エンコーダーを確認すると、下記の状況を確認しました。
1)エンコーダーの基板の一部に接着剤らしきものが垂れていて、その接着剤が接点を阻んでいる。
2)エンコーダーの接点部が経年劣化で黒くなっている。
6.エンコーダの接点を復活し、組み立てる。
そこでいつものエレクトロニッククリーナーと歯ブラシで、基板と接点部を洗浄しました。
また、接着剤の垂れたものは、時計ドライバの小さいもので、取り除きました。
洗浄が終わったら、再度拡大鏡で確認をして、組み立てます。
組み立てたエンコーダーを基板にハンダ付けします。
7.動作確認
全てを組み立てる前に、操作パネルを配線し、動作を確認します。
動作確認結果、VFOのエンコーダーはきちんと動作し、20KHzごとにきちんと周波数がアップダウンします。
8.外装の洗浄と組み立て<span class="deco" style="font-weight:bold;">
きちんと動作が確認できましたので、後は、外装をマジックリンと歯ブラシで洗浄しながら、組み立てを行います。
1)フロントカバーの洗浄と乾燥
2)フロントカバーの取り付け
3)トップカバー、ボトムカバーの洗浄と取り付け
9.最後の動作確認
あとがき
今回の故障は、エンコーダーの接着材のカスがエンコーダー基板を邪魔して接点不良を起こしているものでした。本当はその様子を拡大カメラで撮影したのですが、そのファイルを上手く引き出せなかったので、ブログに載せる事が出来ず残念です。
今回の修理も無事終了!Sugiさん良かったね!これで後10年は持つでしょう。