液晶ディスプレイのライン抜けの修理

こんばんは、Tomです。昨日は突然雪が降りビックリしました。でも、今回新たに導入した除雪機が大活躍でしたので、とても良かったです。雪はだいぶ溶けましたが、今日は一日寒い日ですので、家の中で過ごしています。

さて、Tomは、年明けから忙しい日々を送っております。今日もあさから色々とこなしています。
今、ちょっと一段落したので、ブログを書いています。

そんなわけで、今日の記事は先日の3連休の時に行った、液晶ディスプレイのライン抜けの修理を行った記事をレポートします。

1.べリンガーのデジタルグラフィックイコライザ

 今回修理の対象となるのが、べリンガーのデジタルグラフィックイコライザ DEC2496です。(液晶を表示する為、ストロボが使えずピンボケで申し訳ございません。)

 折角液晶表示なのに、2年ほど前から横ラインがごっそり抜けて、使い物にならないので使用していませんでした。

これじゃあドットがどこに有るかわからない。おまけに縦ラインも少し抜けている。

でも、三連休にすこし時間があったのと、もったいないので何とか直してPHONOイコライザからの音の補正に使用しようと思い、重い腰を上げました。

2.バラシ

 それでは早速ばらしてゆきます。
 このDEC2496は以前バックライトが故障してばらしていますので、お茶の子さいさいです。
 1)天板のビス取り外し

 2)フロントパネルの取出し 天板と底板のビスを外すとフロントパネルが取れて来ます。


 コネクタを抜きます。

 3)フロントパネル基板の取出し
 フロントパネルから基板を取出しますが、ここの構造が他の機器と大きく異なります。

 基板を押しているストッパーは外す。

 つまみを取り除く

基板をスライドさせる。

これで基板が抜けて来ました。


3.故障箇所を特定する。

さて、基板を取出しましたので、コネクタを本体に取り付け、実際に表示させてライン抜けが生じている箇所を探します。

 1)コネクタ挿入し液晶を表示させる



2)接触不良の場所を探す

 次に液晶の接点部を指でつまみ、接点不良の部分を探します。どうやらここの様です。


4.接点不良対策

接点不良の箇所が特定出来たら、その部分に熱を加えて圧接をします。

1)対策1(ドライヤー)
 まずは、患部にドライヤーをしっかりと当て、十分に熱します。

 すぐに指で患部を押し、患部の接点不良をなくすようにしてみます。

でも、結果はNGでした。どうしましょ?

2)対策2(半田ごて)

ドライヤーの熱では直らないので、今度は、半田ごてを使います。ポリミドのフィルム基板が焦げたり、溶けたりしないよう、途中に紙を何枚か重ねてこてを直接当てない様にします。
今回は、まず半田ごての腹の部分を当て、転がすようにして、熱を加えながら圧接しました。

すると見事に横ライン筋は無くなりました。大成功です。

今度は縦ラインの接触不良箇所も探して、同様の工程を踏みます。

結果、縦ライン抜けも解消!大成功です。

5.組み立て

後は、組み立てるだけです。
でも、実は組み立てが一番大変なんです。

基板に沢山あるスイッチのつまみを載せて行きます。


つまみのセット完了

次に、つまみを乗せた基板をそーっとパネルに流し込みます。ここが一番大変で、途中でつまみが穴に引っかかると、つまみが取れてしまい、また一からやり直す必要があります。
今回も2回ほど失敗しました。

そして、丁度いい場所に来た時、基板を後ろから『エイ!』と上に押し込むと、成功です!

後は素早くストッパーを取り付けて、完了!

全て組み付ける前に、動作確認をします。

大丈夫の様です。

7.組み付け完了!
そしてフロントパネルを組み付け、天板を取り付ければ全て完了です。

ラックに戻し、これからまた使えるギアになりました。

最近液晶表示パネルの機器が増えているので、この手の接点不良による故障が増えています。
今回の修理で、勘所が判ったので、今後は様々な液晶のライン抜けの修理が出来そうです。
大事な機器も、ラインが抜けていたのでは使い物になりませんからね。
是非トライしてみて下さい。