イコライザアンプの製作 

おはようございます。Tomです。今日は、修理の記事ではなく、久しぶりにエレキ製作の記事です。製作記事は、MCヘッドアンプ以来かな?
さて、今回の製作は、OPアンプを使用した、イコライザアンプです。OPによるイコライザアンプは以前より製作したいと思っておりました。なぜなら、昔のアンプを修理する度、昔のイコライザアンプってこんなにホワイトノイズが大きくて、音が伸びていないんだ〜といつも感じるからです。最近のOPアンプを使ったら、ホワイトノイズは何処まで下がるんだろう?そして音は何処まで改善されるんだろう?と非常に興味津々です。

そして、最近LINNのKAIRN Proというプリアンプを修理して、今気に入って使用していますが、実はこのアンプ、サフィックスにProが付くとイコライザアンプを搭載していません(普通の考え方をするとProの方がイコライザ搭載かと思いますが・・・・)。レコードを聴きたい時には必ずYAMAHAのC-2aを通さなくてはなりません。しかし、私はC-2aの音は好きではないので、何かもっとスッキリするアンプが欲しかったのです。
そこで、イコライザアンプを製作する事によって、KAIRNにそれを繋げる事でスッキリした音の追求が出来ますし、YAMAHAのC-2aをお嫁に出す事も可能になるという、言わば一石二鳥が達成出来るという構想です。

1.前回製作したMCヘッドアンプ(おさらい)
 これが前回製作した、MCヘッドアンプです。OPアンプ1個で約10倍の増幅率で作っています。本当に非常にシンプルで、ノイズも載りませんので扱いやすいヘッドアンプです。OPアンプは非常に贅沢にMUSE01(でもあまっていたので・・・・)を使用しました。

2.MCヘッドアンプの戦略
 実は、このヘッドアンプ、左側が非常に空いていますね。実はこれ、後々、イコライザアンプを搭載しようと考えていたのです。ここに、イコライザアンプとセレクタをつければ、2台のプレイヤー(しかも片方はMCカートリッジ)を繋げ、MCカートリッジも使用できると言うなんと将来を考えた戦略なのでした。なかなか効率いいでしょう?
でも、一つだけ問題があって、入力のピンコネ、ど真ん中の高さにつけたのでもう2個入れるとバランスが非常に悪いのです。この辺が落ちかな?(笑)

3.バランスを考えてICソケットを装着 
ICソケットを装着します。今回は限られたスペースなので、部品の数と前後のバランスを考えて位置決めします。


4.製作開始
 イコライザアンプの回路については、Tomも素人なので、ネットで検索し先駆者の方の製作記事を参考にさせて頂きました。参考にさせて頂きました諸先輩、大変ありがとうございました。ほんと、こんな時はネットが非常に便利ですね。

 1)参考リンク
  参考にさせて頂きました記事のリンクです。Tomは、①のイコライザ回路を使用させて頂きました。本当にありがとうございました。

   ① http://www.geocities.jp/cheepchicaudio/eq1/index.html
   ② http://web.thn.jp/jr2avw/riaa_eq_amp.html
   ③ http://www.geocities.co.jp/Technopolis/1992/audio.html
 
 2)製作
  製作は下記の手順で行います。
   ① ICソケットの半田付け
   ② 電源の配線
   ③ パスコンの接続
   ④ 回路図に従い、抵抗、コンデンサを両チャンネルハンダ付けして行く。

 3)配線チェック
  約1時間ほどで製作は完了。今度は、配線チェックです。テスターを用いて、電源、そして回路の順で配線をチェックして行きます。

5.いよいよ電源投入
  配線チェックが終了したら、いよいよ電源投入です。動作チェックは、組み立てしないで、基板の下に紙を敷いて行います。入力は、実際にプレイヤーからの信号をそのまま入力。


6.出力信号をチェック
 まずは、オシロスコープを使用し、出力をチェックします。

 1)Rチャンネル出力

 2)Lチャンネル出力

 大丈夫のようです。

7.実際にモニタして見る 
 今度は、実際にモニタします。しかし、すぐにアンプに繋げるのではなく、いつもの様にMDレコーダに繋げて、音を聴いてみます。大丈夫ですね。なんか、いい感じです。

8.最後は、KAIRNにつなげて終了
最後は、自分のシステム(KAIRN)に繋げて音を確認します。結果は、なかなかクリアになりました。

9.あとがき
今回の製作は成功に終わりました。期待した、ホワイトノイズと音質に関して簡単に感想を述べます。

 1)ホワイトノイズ
 ホワイトノイズですが、MCアンプを製作した時はホワイトノイズはあまり気になりませんでしたので、結構期待したのですが、イコライザアンプを繋げるとイコライザの増幅度は非常に高く、ヘッドフォンでモニタすると、さすがに気になります。
でも、実際にスピーカーで聞くとそんなに気になりません。OPアンプを色々と差し替えてみても、ホワイトノイズの大きさはあまり変わらないようです。おそらくこんなもんなんでしょうね。

 2)音質
 音質は、かなりクリアになったと思います。現在の組み合わせは、下記の通りです。
  ① MCヘッドアンプ : MUSE01
  ② イコライザアンプ: 2114
 でも、MUSE01の音は、あまり好きではないので、まだ改良の余地があります。

 現在、プリアンプはKAIRNになり、MUSE02を2個使用した自作のプリは使用していませんので、今度はMUSE02とMUSE01を使用して、音の変化を見てみたいと思います。

 3)セレクタ
  MCアンプ、イコライザアンプが完成したので、後はセレクタをつけて、2台のプレイヤーを繋げるようにしたいと思います。それで完成ですね。

それでは、また・・・・。