皆さん、こんばんはTomです。本日2回目の投稿です。実は今朝修理をしていて時間がなくなったため、帰宅後にグログを書いています。
さて、今朝のメッセージでは、実に意味深な言葉を羅列しておりましたが、タイトルがSemi Finalと言う事は、故障の内容が判って目処が付いたという意味でした。
それでは、本日の修理作業をレポートしますね。
1.怪現象
怪現象というのは、トランジスタの交換実験をしても、電解コンデンサをすべて交換しても、基板の再ハンダ(もちろん足にヤスリがけ)しても、下記のオシロ画面の様に、右チャンネルと左チャンネルのドライバ前段のトランジスタの出力が異なることです。
下の波形が、右チャンネルドライバ前段のトランジスタの波形
上の波形が、左チャンネルです。どちらも入力信号がない状態です。左は、浮いている感じです。
どう考えても、そのトランジスタが浮いているとしか思えません。
2.ドライバ前段のトランジスタ周辺の部品の確認とメンテナンス
そこで、そのトランジスタ周辺の部品をひとつづつ取り出し、部品不良かどうかを確認し、カッターで酸化膜を取り除き、再ハンダして、一個づつ確認します。
下記の作業を、部品一点一点に対し、実施しました。地道な作業ですね。
1)電解コンデンサを放電する。
ダミーロードで電源のブロックコンデンサを放電する。感電したくないからね〜。
テスターで電圧をチェックする。
5)部品を取り付け再ハンダする
この繰り返しを実施ましたが、残念ながら、結果は下記の信号のように何も変わりません。
3.フィードバックも検査する
このトランジスタのフィードバックになる部品を取り出し2の工程を実施します。
それでも直りませんでした。
4.不具合トランジスタ前段のローラ作戦
もうここまで来ると最後の手段。それはローラー作戦(しらみつぶし)です。このトランジスタの前段の部品を一個一個取り外し、接点磨き、動作をチェックして次の部品を確認するという繰り返しを行いました。
それでも結果は、NGです。
5.今度は不具合トランジスタ後段のローラー作戦
今度は、問題のトランジスタ後段の部品をすべてチェックしました。
それでも、結果は変わりません。実に怪現象です。
チェックしていないのはフューズしかありません。
ローラー作戦だけで2日間要してしまいました。
6.もしかしてフューズ???
もしかしてフューズが切れている?その為にその後段のフィードバックの信号が浮いているのでは?と思い、フューズを取り出してみることに。
フューズが切れているのでは、おそらくフィードバック信号も浮いているはずです。
実は右側のフューズは取り出してみて、3.5Aのでかいフューズがついていることを確認していましたが、左は『こんなでかいフューズなら切れるはずがない』と思い、確認はしていませんでした。
この為に2日間使ってしまったのか?・・・・・なんとも情けない・・・・。
でもほとんどのパーツの接点はリフレッシュされているので、逆に良かったのかも?
7.動作確認 フューズを交換し、ドライバ前段のトランジスタの動作確認しました。
②After(フューズ交換後)
左側のトランジスタは、どうやら浮いていないようです。
2)正弦波の信号を入れてみる。
①Before
上が右側
下が左側のチャンネルのトランジスタ出力です。
②After
i-phoneで1kHzのサイン波形を入れてみると、どちらも綺麗なサイン波形を再現することが出来ました。
3)ファイナルの出力を確認
今度はファイナルの出力も見てみました。きちんと出力が出る様になりました。
8.音声を確認
今度は実際に、スピーカーを繋いで音声の確認をします。せっかくですから、マライヤキャリーのCDをかけましょう♪〜。
音声もバッチリです。
9.PHONOの動作確認
これで基本的には、CD入力時のアンプの動作は完璧です。
しかし、Tomは一つ気がかりなことが・・・・。それは、PHONOの入力をきちんと増幅するかは、まだ確認していない事です。
そこで、プレイヤーを繋いで、動作を確認します。
結果は、PHONO1、2共にOKでした。これで本当に動作は完璧です。
10エージングする。
動作を確認しOKでしたが、長い時間に耐えられるかをテストする為に、一晩通電してみましょう。
さて、いよいよ明日は、Finalの日です。お楽しみに〜Y(^^)Y