TEAC カセットデッキ V-7010の修理 ーその6ー

こんばんは、Tomです。今日の天気は、午前中曇り空でしたが、お昼ごろから晴れだして気温は32℃迄あがり、かなり蒸し暑かったです。夕方、草刈りをしたのですが、途中からカミナリが。明日から日曜日にかけて徐々に天気が下り坂です。
さて、今日の話も『TEAC カセットデッキ V-7010の修理』で本日はその6となります。毎回修理はしているものの、電解コンデンサの電解液漏れであちこちに腐食があり、なかなか最後の留めに到達しません。今回はサーボコントロールICを取り除きICの下のパターンを確認します。でも、意外な部分に原因が・・・・・・。

1.サーボICを取り除く
前回、テスターを使用して、回路全体の導通を確認しました。黒い線は、パターンをなぞって確認した結果を線で塗りつぶしています。

こうなると怪しいのは、サーボコントロールICの下のパターンです。このICの足にもかなりの電解液による腐食がりましたので十分に考えられます。そこで、このICの足をニッパーで切り取り、ICを取り除きます。

ICの下にあるパターンで腐食しているパターンを発見!これか!

半田ごてでICの残った足と半田を取り除きます。

2.レジストを剥がし、パターンを確認する
1)レジストを剥がす
耐水ペーパーでレジストを剥がします。

2)マイクロスコープで確認する
マイクロスコープで確認すると、なんだか微妙ですね。

皮一枚で首が繋がっている感じです。(黒部分は違います。)

3)テスターで確認する
テスターで確認すると、やはり導通はありました。という事はここはシロですね。

4)半田でパターンを補強する
繋がっているとはいえ、腐食でボロボロなので半田でパターンを補強します。

3.新しいサーボコントロールICを取り付ける
前もってICは購入しておりましたので、新しいICを半田付けします。
このICは、この大きさで面実装なのです。通常この大きさならならスル―ホールに差すようになるのですが、不思議なICです。

なんとか綺麗に半田付けが出来ました。

中央の4本の足はGNDなので多めに半田を入れています。

4.組付け動作確認
ICの下のパターンの腐食が原因ではありませんでしたが、ICそのものと、ICとパターンの間の腐食部分も考えられますので、一応組付けて、動作を確認します。

電源ON!

再生ON!

結果は想定通り、NGでした。

5.モーターの磁器エンコーダーのパターンの腐食を発見!
サーボICを外した時、ICの隣にあるモーターの磁器エンコーダーのパターンの半田が劣化しているのが気になりました。
そこでここを疑ってみました。サーボが掛からない=エンコーダーの信号が得られないという事は充分に考えられるからです。

1)テスターでエンコーダーの両端の導通を測定
エンコーダーといってもモーターの下にジグザクなパターンになっている一種のコイルですので導通があるはずです。
結果、テスターでは導通が得られませんでした。ここが怪しいですね。

2)耐水ペーパーでレジストを剥がし、パターンを確認
例によって耐水ペーパーで研磨しレジストを剥がします。

3)マイクロスコープで確認する
マイクロスコープで確認すると、やはり、電解液の腐食でパターンが切れていました。



これでは、エンコーダーの信号は得られませんね。
どうやらここが原因だったようです。
やっと原因にたどり着きました。
次回は対策ですが、そこにもまた壁が立ちはだかります。
お楽しみに!