クラニシ アンテナアナライザー BR-510の修理 −その3−

こんばんは、Tomです。先月の25日の午後にブログのアクセスカウンターを付けましたが、昨日でまる2週間が経過し、アクセスカウンターも1万件を突破しました。
これは、ひとえに皆さんが毎日アクセスして頂いている賜物だと思い、大変感謝しております。
これからも、頑張って書きますので、宜しくお願い申し上げます。

さて、今日はクラニシのアンテナアナライザー BR-510の修理のその3です。
昨日、お友達のNanさんからBR-200をお借りしましたが、回路の構成が、ちょっと違うのでリファレンスとしては難しいと思いました。
そこで、今朝、いつものQSOメンバーのもう一人であるiwanuma-camさんとQSOした時に、アナライザの話をしたところ、車の中にあるので、貸して頂ける事に。

そんな訳で、会社の帰りにNanさん経由でお借りしました。それがこれです。

1.まずは動作確認
 
 まずは、お借りしてきたアンテナアナライザーの動作確認です。きちんと動作していますね。こうじゃなくっちゃね。

2.早速バラシ開始
 動作を確認した所で、早速バラシに取り掛かります。バラシといっても、裏蓋を開けるだけです。

蓋を開けて、故障品の基板と比較すると、全く同じ構成である事が判りました。これでリファレンスとしての機能は、十分に果たしてくれるでしょう。
ちょっと、期待に胸が膨らみます。

3.まずは電源を確認

 まずは電源基板から正常な電源が供給されているのかを確認しました。下記の写真が電源基板です。この基板では、12Vの電源を貰って、DC-DCコンバーターで±12V、+5V、9Vの電源に変換し、共振回路などに供給しているようです。
左側にあるハイブリッドICは、おそらくDC-DCコンバーターになると思います。

リファレンスである正常品の電源基板の出力と故障品の電源基板の出力(手前側の白いコネクタ)を1ピンずつオシロで波形を確認します。
すると、2ピン目の電圧に違いがありました。正常品は+5Vであるのに対し、故障品は+8Vなのです。
電源基板からNGなのか?こりゃぁ大変かもしれませんし。もしかすると、電源が異常なので全てが動かないということかもしれません。
とにかく、電源を直さなければなりません。

4.ハイブリッドICの端子を確認

 そこで、DC-DCコンバータと思われるハイブリッドICの端子を見てみました。
 結果、このICの9ピンの端子全て、ほぼ同じ電圧の様です。


5.オペアンプの波形の確認
 その後は、基板上にある2個のOPアンプ(4558)の波形を見ることにしました。
 結果、右側にある4558の1番ピンの出力が全く異なることが判明。
 正常品は、-0.5V、故障品は12Vなので全く違います。これはかなり怪しいです。
 でも、半導体がそんなに簡単には壊れないと思っているTom。そこでその近傍にある電解コンデンサに目をつけました。
 このコンデンサを見ると、見方によっては、ちょっと膨らんで見えます。そこでこの電解コンデンサ(4.7μF×2)を交換する事に。


6.電解コンデンサを交換
 電解コンデンサを交換するのは久しぶりです。何時もの富山の薬売り(常備薬とおなじ)状態のストックされたコンデンサの引き出しから4.7μFを取り出し、早速交換しました。

7.交換結果?
交換結果は残念ながらNGでした。でも、このリファレンスがあるというのは、非常に大きな強みです。

これで、明日からの修理に力が湧いてきました。