こんばんは、Tomです。今日の天気も良い天気でした。明日からいよいよ11月です。明日からの1週間は、ほぼ晴れたり曇ったりの天気です。最近は、朝が寒いので朝モヤが多くなっています。
さて、今日の記事は、先日修理が完了したディップメーターの追加の修理の話です。実は先日ディップメータの修理は完了したのですが、依頼者の方でディップメーターのゼロ調整をされたら、メーターの針が振れなくなったそうです。なので、3回目の修理依頼です。
1.動作の確認
まず、ディップメーターの動作の確認を行います。
ファンクションをバッテリー残量モードにします。
メーターがピクリともしませんね。
新品の電池を装着してみます。
やっぱり駄目ですね。
2.バラシ
それではバラします。
1)本体カバーのバラシ
ビスを2本バラした途端、大きく2つに割れました。そしたら、メーターのカバーも取れてしまったのです。
今までとはちょっと違いますね。
2)ファンクションスイッチのバラシ
続いてファンクションスイッチをバラします。
スイッチは油でベトベトです。
恐らく接点復活材を沢山吹いたのだと思います。スライドスイッチはベーク板なので、接点復活材を塗布すると、その油がベーク板に浸透し、膨潤するんです。なので、ベーク板に接点復活材は使用しない方が良いです。
3.メーターの導通確認
メーターの導通確認を行います。
1)メーターの回路を独立させる
他の回路の影響をなくすために、回路を切断します。
2)メーターの導通を確認する
次にメーターの導通を確認します。
やはり、導通しません。メータが壊れています。
4.マイクロスコープで観察
マイクロスコープで、メータの内部を確認します。
1)ケースの外から確認
ケースがあると、うまく確認が出来ないですね。
2)メータをばらす
メータをバラします。
メーターのコイルユニットを取り出すことが出来ました。
3)メーターユニットの導通確認
メーターの端子から順に導通を確認します。
すると、途中迄導通が確認出来き、途中でメーターがピクピク動きますが真ん中くらい迄動くと元に戻ってしまいます。
4)マイクロスコープで確認
コイルユニットが丸裸になったので、マイクロスコープで、接点が壊れているかどうかを確認します。
5)接点の不具合発見
マイクロスコープで確認した結果、メーターのコイルバネの付け根の半田が剥がれていました。
これは経年劣化に加えゼロ補正の調整を行った結果、半田が剥がれてしまったようです。
5.コイルユニットの修理
1)半田付け
コイルユニットに半田付けします。半田ごてのチップはチップ用に変更します。
2)導通の確認
導通の確認を行います。
きちんと導通が確認でき、メーターの針も振れました。
6.コイルユニットを組付ける
導通が確認できたので、メーターを組付けます。
7.動作確認
さあ、メーターを本体に組付け動作を確認します。
電源ON
イイ感じです。
電源OFF
でもこの後右に針が振れ過ぎます。
次に電源を入れると、針が振れません。
指でちょっと押してあげると、真ん中迄振れます。
今度はコイルユニットでメカ的に不具合があるようです。このメータを使用してもダメの様ですね。別のメーターを探すしかないです。