こんばんは、Tomです。今日の天気は晴れで最高気温は34℃の予報でしたが、実際は午前中は曇り空、午後も少し陽が差しましたが、また曇り空で何とかしのげました。
さて、今日の記事は昨日の続きで『愛車VEZELに搭載しているTM-255の修理』で、今回はFINALです。
電源を投入し、10分くらい使用していると、突然電源が落ちる不具合があり、なかなか原因が掴めませんでしたが、きちんと基本に帰ってひとつずつ攻めたら、すぐに原因がわかりました。そこで、最後にOPパネの経年劣化でスイッチのボタンが取れてしまうという不具合も解消し、修理が完了しました。
1.原因の確認のシナリオを作成する。
なかなか難しい故障なので、きちんと故障の原因を解析するためのシナリオを作成します。
1)LCD基板の確認
1 IC5 5P +5Vの確認
2 IC1 4P,5P クロックが出ているか?
3 IC1 3P リセットが確実に入っているか?
4 IC1 56P スイッチ入力がきちんとしているか
5 CN1 1p2p シリアル通信が出来ているか?
2)コントロール基板
1 CN4 1P,2P シリアル通信が出来ているか?
2 IC1 P29,30 クロックが出ているか?
3 P69 電源が出ているか?
4 P28 リセットが出ているか?
5 P57 PSW信号が出ているか?
3)TX/RX基板
1 CN605 5P
2 Q602 Q602のコレクタが動いているか?
3 Q603 Q603のコレクタが12V を出しているか?
4 CN605 2P
この確認のシナリオに従って、チェックして行きます。
2.確認作業
シナリオに従って確認を行います。
するといきなり3番目のリセットの所でヒットしました。
リセット信号は78LR05というレギュレータから出るのですが、このリセット信号を作っているのが、この4.7μFの電解コンデンサです。この電解コンデンサの配線を良く調べたら、極性が逆でした。チップコンデンサを交換した際、極性を逆にした可能性が高いです。
3.動作確認
それでは動作を確認してみます。
電源ON!
標示はおかしいですが、きちんと動作しています。表示はその後に確認します。
その後、100回くらい電源スイッチをON/OFFしましたが安定して動作をしていました。
4.表示の修正
標示がおかしい不具合がありましたので、LCDユニットを取り外します。
とりはずしたら、導電テープが折れ曲がって接点を塞いでしました。
導電テープを外し、LCDの接点を綺麗にします。
きちんと表示できるようになりました。
5.スイッチのボタンの不具合の修正
きちんと動作する様になりましたので、最後に操作パネルのスイッチが飛び出て紛失するという不具合を修正します。
1)スポンジが経年劣化でボロボロに
操作パネルのキートップを押さえているのは、スポンジですが、これが経年劣化でボロボロになります。ボロボロになると、キートップが知らないうちに無くなってしまいます。
2)キートップを固定する材料
これがキートップを固定する材料です。これは厚さ2mmのゴムシートです。これまではスポンジを薄く切って同じ場所に設置していましたが、ゴムシートの方が、経年劣化に強そうです。
これはマッサージ機を修理するために購入していました。
3)寸法確認
寸法を確認します。
4)ゴムの裁断
寸法通りにゴムシートを裁断します。
5)Excelで穴あけのシートを作成する。
まずは、実際の寸法を測り型紙を作成します。
そして、Excelを使用して、型紙を確定します。
シートに両面テープを貼り付け、カッターでボタンの穴を開けます。
6)古いスポンジを除去する。
7)ゴムシートをキートップに取り付ける
8)キートップにストッパーを付ける
9.動作確認
最終的に組み上げて動作を確認します。
これで完璧に復活しました。
次回は、軽トラックに搭載しているTM-255の修理です。
お楽しみに!