CROWN パワーアンプ D-75Aの植木スペシャル化 ーその2ー

こんばんは、Tomです。今日の午前中は昨日から雨を引きずりました。そして気温は11℃ととても寒い日でした。午後は、雨が上がり曇り空になりましたが、寒い一日となりました。東北の秋田などではなんと雪が降ったそうです。
さて、今日の記事は昨日に引き続き『CROWN パワーアンプ D-75Aの植木スペシャル化』の話です。昨日の記事では、No.2のアンプを最初に植木スペシャルの改造方法でチューンしました。今回は、No.3とNo.4のD-75Aを植木スペシャルにチューンします。個体によっては、改造方法に多少の違いがありますので、その旨ご紹介します。

1.No.3のD-75A
これが、No.3のD-75Aです。これはある方のアンプを修理したお礼として、頂いた物です。嬉しいですね。
このアンプはヤフオクでゲットしたものだそうです。

中を開けてみます。一見ノーマルに見えますが、よく見ると所々チューンアップされているようです。

1)スピーカー端子
スピーカー端子は金メッキのバナナ端子に変更されていました。

2)入力端子
入力端子は、XLRからRCAに変更されています。

2.音の確認
このアンプを触るのは初めてなので、まずは音声を確認します。

問題なしですね。電解コンデンサが交換されているせいか、音はシャープに聴こえます。

3.No.3の植木スペシャル化
さあ、動作は確認しましたので、いよいよ植木スペシャル化を行います。

1)基板の電解コンデンサの交換
メイン基板を取り出し、電解コンデンサを交換します。

ところが、メイン基板を開けてみると、電解コンデンサは既にニチコンMUSEに交換されているようですので、今回はそのままにします。

2)電源の電解コンデンサにフィルムコンデンサを追加

3)電源の電解コンデンサに鉛の板を貼り付

4)トランスに鉛板と銅箔テープを巻く

5)メイン基板の半田面に鉛板と銅箔テープのシールド板を追加

6)スピーカー端子の交換
既に、スピーカー端子は、シャーシー加工もされていて、バナナ端子に交換されていますので、折角なのでこの時点で既に準備していたお気に入りのバナナ端子に変更します。

4.動作確認と音声の確認
さあ、それでは動作を確認します。

スピーカー出力波形は問題なしです。

いよいよ、音声の確認です。

おおーっ!とても澄んだ良い音ですね。これでNo.3のチューンナップは終了です。

5.No.4のD-75A
N0.4のD-75Aです。一応、D-75Aはこれが最後のアンプとなります。

中を見てみましょう!

これは全くのノーマルですし、トランスを見てみると、これが一番古いバージョンの様です。ボビンもないし、絶縁も紙ですね。

6.No.4の植木スペシャル化
それでは、No.4の植木スペシャル化を行います。

1)基板の電解コンデンサ交換
まずは、電解コンデンサを交換します。
基板を取り出し、電解コンデンサを確認します。

これはノーマルですね。この22μFと100μFの電解コンデンサニチコンMUSEに交換します。

2)電源の電解コンデンサにフィルムコンデンサをパラ接続と鉛板を貼る

3)電源トランスに鉛板と銅テープを貼る
電源トランスに鉛板を貼るのですが、絶縁が紙なのでリークが心配です。
そこで、両端に絶縁テープとその内側にガムテープを貼ります。

その上に鉛板と銅テープを貼ります。
そうそう、これまでお伝えしていませんでしたが、トランス外さないでうまく貼るコツは、モーラステープの湿布薬の様に中央だけ剥離し、TOPを貼り両端は剥離部をそのままにして隙間を通し、裏側に来たらはそこで初めて剥離を行い、接着するとスムーズに貼り込みが出来ます。

これで、No.4の植木スペシャル化が完了です。

7.おまけ
No.4のフロントマスクには、ラックマウントの金具がついていないので、ちょっと寂しいですね。
そこで、先日ジャンクとなってしまったD-45のシャーシーから取り出し、このD-75Aに取り付けます。

これで、No.4も統一化されたフォルムに仕上がりました。



これで、D-75Aの植木スペシャル化は一応完了です。
この後、D-45とハイブリッドD-45の植木スペシャル化を行い、最後にオプションのスピーカー端子の交換などを行います。
今後のマルチアンプの変化が楽しみですね。
楽しみはゆっくり行います。
お楽しみに!