SONY カセットデッキ TC-4300SDの修理 ーその11ー

こんばんは、Tomです。今日の天気は曇りのち晴れで、午後は天気が良くなりましたが、比較的寒く最高気温は16℃でした。でも明日からまた暑くなり、最高気温は25℃迄上がるそうです。また、夏日ですね。
さて、今日の記事は昨日に引き続き『SONY カセットデッキ TC-4300SDの修理』で今回はその11となります。前回はきちんとしたキャプスタンベルトの交換でワウフラッターはだいぶ改善されましたが、今回はいよいよピンチローラ―の交換を行います。さて、ワウフラッターは何処まで改善されるでしょうか?

1.Amazonで購入したピンチローラ―
これがAmazonで購入したピンチローラ―です。これも中国製の為、納品までには2~3週間かかり、この部品も連休中に納入されました。

部品の価格は安いのですが、だいぶ時間が掛かりましたね。

2.デッキメカ部のバラシ
TC-4300SDのサービスマニュアルをネットで入手したので、今回はサービスマニュアルを見ながらきちんとばらして行きます。

やっとデッキメカを取り出しました。

3.ピンチローラ―のバラシ
デッキメカをばらしましたので、今度はピンチローラ―を取り出します。
近年のカセットデッキのピンチローラのバラシは簡単ですが、縦型初のカセットデッキのピンチローラはばらすことが前提で作られていませんので、バラシは簡単ではありません。

1)ピンチローラユニットの取り出し
ピンチローラ―ユニットを取り出します。
軸に固定されているEリングを取り外します。

2)ピンチローラのバラシ
続いて、ピンチローラ―ユニットからピンチローラを取り出します。
軸は圧入されているので、軸反対側から細いマイナスドライバーを当て、そのドライバー衝撃を与えて軸の圧入を解除します。

何とは軸がはずれました。

3)ピンチローラの取り付け
右がオリジナルのピンチローラ―、左が今回購入したピンチローラ―です。オリジナルの胴は真鍮ですが、互換品はプラスチックです。AliExpressでは真鍮のピンチローラがある事を知ったのですが、それはこのピンチローラを発注した後でしたので、時すでに遅し。まあ使用出来れば問題はありません。

ところが問題が発生しました。
このピンチローラはブラケットよりも少しだけ幅が広く取り付ける事が出来ません。折角寸法を測って発注したのに・・・・。

致し方ないので、ローラーのプラスチックの胴をサンドペーパーで削る事にしました。

最初400番のサンドペーパーで削ります。

幅がブラケットに入るようになったら、プラスチックのバリや寸法のバラツキをなくす為に、1000番のサンドペーパーで表面を滑らかにします。

その後は脱脂を行います。

いよいよピンチローラを組付けます。

4)ピンチローラユニットの組付け
ピンチローラユニットを組付けます。

4.カセットメカの組付け

5.スピード調整
それでは、実際にテストテープとNAK T-100でテープスピードの調整を行います。
前回の測定では、テストテープの周波数は3kHzですが、再生音は3.1KHzでしたので少々早いですね。

そこでデッキのモータースピード調整用の可変抵抗でスピードを調整します。

6.ワウフラッターの測定
続いてワウフラッターの測定です。
NAK T-100で再度ワウフラッターを測定します。

ワウフラッターは、0.177%で、あまり変わりませんでした。
それでも、今までに比べだいぶ改善しましたので、これで良しとしたいと思います。
あとは実際に音楽を録音し、それを再生して問題ないかを確認します。