アイコムオールモード無線機 IC-275Dの修理 −その3ー

こんばんは、Tomです。今朝起きて見ると、4cm程雪が降っておりました。今シーズン一番の寒波で日本列島が大変なことになりますが、今日は4cmの雪で済んだのは幸いです。
いつもの除雪機で簡単に除雪を済ませました。

さて、今日は雪の日なので、アウトドアの活動は出来ません。そこで、先日から始まったアイコムの無線機IC-275Dの修理を行うことにしました。

1.マイクの交換実験
前回の状況では、マイクアンプに入るまでのところで信号が検出できないということでしたので、今日は近くのローカル局のOhさんの所に行き、IC-275のハンドマイクをお借りしてきました。

マイクの交換実験の結果、マイクは白でした。

2.マイクアンプの出力を見る
マイクは白であるという事が判ったので、今度はマイクアンプの出力を見ることにしました。
基板の結線をほどき、マイクアンプの出力を次のマイクゲイン調整基板の入力の場所を探し当てました。

マイクアンプの出力を見てみます。

結果、マイクアンプの出力がNGであることが判りました。

3.メイン基板を取り外す
故障の原因はマイクアンプよりも前段であることが分かりましたので、メイン基板を取り外し、メイン基板の故障個所を探すことにします。

この周辺に原因があるはずなので、トランジスタ電解コンデンサを中心に確認してみます。 

4.修理の方針をたてる。
まずは、マイクアンプの解析の方針を立てます。

 ① トランジスタを確認する
 ② 電解コンデンサを確認する
 ③ 再半田を行い、半田の接触不良を確認する。

これで直らなかったら、マイクアンプの前段であることがハッキリします。

5.トランジスタを確認する
まずはマイクアンプのトランジスタ2個を取り外し、確認します。

 1)一つ目のトランジスタの確認

一つ目のトランジスタは白でした。

 2)二つ目のトランジスの確認

続いて同様の手順で、二つ目のトランジスタを確認します。

二つ目のトランジスタも白でした。やはり半導体は簡単に壊れないというTomの考え方本当のようですね。

6.電解コンデンサを確認する。
次は、最も経年劣化が起きる電解コンデンサを確認します。

回路図上には、電解コンデンサが6個あります。

このようにして、5個の電解コンデンサを全て確認しましたが、容量抜けはありませんでした。でも、これから長年使用出来るようにする為、電解コンデンサを新しい物に交換しました。

この作業を繰り返し、最後に基板を元に戻し出力を確認しました。
結果は残念ながらNGです。

7.半固定抵抗の接触不良を確認する。
トランジスタも、コンデンサも問題ないので、次は、半固定抵抗の接触不良を確認します。
確認場所は、マイクアンプの出力と、コンプレッサの調整の半固定抵抗です。

これもどうやら白ですね。

7.再半田で接点不良をなくす。
トランジスタ電解コンデンサが問題ないことが分かりましたので、次に方針3の再半田を行います。

再半田するエリアは、マイクアンプを中心に行います。

再半田した後は、基板をパーツクリーナーと歯ブラシで洗浄します。

これでもダメでした。

ちなみに、マイクアンプの出力にリード線を出してコンプレッサ以前のマイクアンプだけの出力も確認します。

これでも、出力が出ません。
でも、これでハッキリしたのは、マイクアンプの前段で問題が発生しているということです。
次回は、マイクの前段である、フロントパネルの周辺を調査します。
お楽しみに!