YAMAHA カセットデッキ K-1d の修理 ーSemi Final2ー

こんばんは、Tomです。今日の天気も曇り空でパッとしない天気でした。本来はお昼ごろから晴れになり、最高気温は32℃と暑くなる予報でしたが、夕方までずーっと曇りで涼しい日でした。
さて、今日の記事は『YAMAHA カセットデッキ K-1d の修理』に戻ります。前回は、ジャンクで落としたK-1dに、修理中のメイン基板を移植して、何とか復活しました。今回は残った故障したメイン基板の修理を行います。

1.落札したジャンク品についていたメイン基板
これが落札したジャンク品についていたメイン基板です。この基板は、再生モードにすると、『ブーン』というのノイズが出るという不具合がありました。
カセットメカはプラスチック部品の破損で回復は難しいので、残った1台は今後の部品取り用のマシンとして保管して頂きますが、メイン基板だけは修復しておきたいものです。
そこで、今回はこの基板のノイズを解消するための修理を行います。

2.半固定抵抗の接点不良の解消
まず、経年劣化として一番接点不良となる箇所をメンテナンスします。それが、半固定抵抗です。この不安定な半固定抵抗は、このカセットデッキに沢山あります。
そこで、エレクトロニックスプレーを吹きかけて、接点不良を解消します。

3.トランジスタの生死確認
ヘッドからの音声信号を最初に受けるのはトランジスタです。そこで、テスターでトランジスタの生死を確認します。

トランジスタは、一応大丈夫の様です。

4.電解コンデンサの交換
電解コンデンサは、消耗品です。そして、特に80年代の電解コンデンサは、部品メーカーが中国に工場をシフトした事で、質が悪く、液漏れが発生したり、容量抜けが発生します。

基板を見ると、ヘッドフォンアンプのすぐそばの電解コンデンサは液漏れの後がありました。

1)容量の確認
そこで、取り出して容量を測ってみると、220μFの容量はほぼ半分の129μFになっていました。

2)電解コンデンサの交換
手持ちの電解コンデンサを設置します。

アンプ周りのその他の電解コンデンサも交換しました。

5.古い半田を除去し、再ハンダ
民生品の基板のほとんどは、片面紙フェノール基板ですので、経年劣化で半田が劣化し、部品のリードと基板の半田面のパターンとの接触不良となります。
そこで、再生アンプを中心に、古い半田を吸い取り、部品のリードをヤスリ掛けし、その後再半田することで接点不良が解消されます。

最後に洗浄し、半田のショート箇所と、半田不良個所が無いかどうかを天眼鏡で確認します。

目視確認の結果、大丈夫です。

6.故障品の本体にメイン基板の設置
それでは、メンテナンスしたメイン基板を、故障品の本体に設置します。

1)電源ハーネスの半田付け

2)リアパネルの取り付け

3)ヘッドハーネスの半田付け
ヘッドから来ているハーネスをメイン基板半田付けします。

4)フロントパネルの部品取り付け

5)設置完了
メイン基板の設置が完了しました。

メイン基板の設置が完了しました。
次回は、いよいよメイン基板の動作を確認します。
お楽しみに!