LINN CDレシーバー CLASSIK MUSIC の修理 シーズン2ーその9ー

こんばんは、Tomです。今日は最低気温1℃、最高気温が8℃と少し暖かくなりました。年末の30日と31日はだいぶ暖かくなるようです。大掃除も捗りそうですね。
さて、本日の話題は『LINN CDレシーバー CLASSIK MUSIC の修理 シーズン2』です。だいぶご無沙汰をしておりました。
回路図が無いので大きな壁にぶちあわたりましたが、FBのお友達のKikuさんから、以前修理したリファレンス機を譲って頂いた事で何とか年越しをせずに先日の週末に無事修理を行う事が出来ました。本当にKikuさんには感謝申し上げます。
今回から数回に分けてその修理の模様をレポートいたします。

1.Kikuさんから譲って頂いたリファレンス機
大きな壁にぶち当たって、修理が行き詰まりました。そこで、以前LINN CLASSIKの修理をさせて頂きました、FBのお友達のKikuさんにお尋ねをしたところ、貸出も出来るし、譲っても良いですよという事でしたので、今後の修理の事も考えて、譲って頂くことにしました。

これが、Tomが以前修理を行った、CLASSIKです。

リファレンス機があると、ユニット毎に交換実験を行ったり、ポイントポイントの電圧を測ったり、I/Fの信号を比較確認が出来るので、故障個所を絞り込むことが出来ます。

2.リファレンス機のバラシと動作確認
お金を振り込んだのでTomの所有物になりましたので、早速ばらします。

次に動作確認を行います。
スイッチON!

きちんとスタンバイモードになりました。
CDも確認します。

CDもきちんと読み取るようです。

OPパネルのウォッチドックタイマーの信号を確認するために、OPパネルをばらします。

3.ウォッチドックタイマーの動作確認
それでは正常品と故障品を並べて、ウォッチドックタイマーICの動作を確認します。

1)動作品
動作品のSCLKとDATAの信号を確認します。

① SCLK

② DATA

2)故障品
次に故障品のSCLKとDATAです。
① SCLK

② DATA

SCLKもDATAも信号がありません。
このICの仕様を見たら、どちらもINPUTなので、これはCPUからの入力信号だと判断しました。
という事は、おそらくCPUがLow-Powerを判断し、信号を出していないか、CPUからの信号が何らかの都合で出ていないと判断しました。

4.交換実験
それでは、OPパネのコントロール基板が悪いのか、メイン基板が悪いのかを交換実験しました。

1)メインユニット故障品、コントール基板正常品
まずは、故障したメインユニットに正常品のコントロールパネルを装着しました。

2)メインユニット正常品、コントロール基板故障品
次にメインユニット正常品、コントロール基板故障品で動作を確認しました。
すると、電源をONするとすぐにStbyの文字がでて、きちんとメイン電源が立ち上がりました。

これで故障はメインユニットであることが判りました。

5.メイン基板とコントロール基板のI/F信号の確認
次にメイン基板とコントロール基板のI/F基板間のI/Fコネクタの信号を確認しました。
この信号が正常品と故障品に違いがあれば、その信号線が故障の原因iに紐づいている可能性大です。

結果下記の通りで、I/Fコネクタの信号の何カ所かに違いがあるようです。
この信号がインプットなのかOUTPUTなのかは、現時点では判りませんが、スイッチONの後のCDユニットの動作を見て、信号の意味を推測しました。

6.メイン基板とCDユニットの交換実験

次にメイン基板とCDユニットの交換実験を行いました。

CDユニットは取り出さず、メインボードのみ交換実験を行いました、
すると、故障メインボードと正常CDユニットでLo-Pの表示になるので、メインボードが故障している事が決定づけられました。


これでだいぶ故障個所が絞り込まれた。
やはり、リファレンス機があると、格段に故障個所の解析効率が上がりますね。
次回はメインボードの信号を追いかけます。