こんばんは、Tomです。今日の天気は、午前中曇り空でしたが、午後は晴れあがり、30℃越えレベルでした。しかし、湿度が多かったので蒸し暑かったですね。それにしても、今年は暑いので既に稲穂が垂れています。8月中に稲刈りが始まりそうですね。
さて、今日の記事は昨日の続きで、『Marantz プリアンプ SC-11の修理』で、本日はFIANLとなります。昨日はヒューズを交換しましたが、アンプ内部でパチと音がして、きな臭い匂いがしましたので、今日はその続きです。さて、このアンプは復活するのでしょうか?
1.壊れた部品の確認
昨日の修理の前半では、ヒューズを交換した後、『パチッ!』と音がして、部品の焦げる匂いがしました。今日はその続きからです。
1)ヒューズの確認
まずは、ヒューズの確認を行います。
ヒューズを取り出し、テスターで導通を確認すると、ヒューズは飛んでいませんでした。
2)雷サージのコンデンサ確認
続いて、ヒューズの後の電源コンセントに付いている雷サージ用のフィルムコンデンサの確認を行います。
このコンデンサも問題ありませんでした。
3)各基板の整流ダイオードの確認
次に怪しいのが整流ダイオードの部品故障によるショートです。
基板が2枚あり、整流回路が3つありますのでそれぞれの整流ダイオードの生死の確認を行います。
①一番手前の基板の整流ダイオードの確認cal
まずは一番手前にある基板の電源部の整流ダイオードの生死の確認を行います。
② 奥側の左側の電源の整流ダイオードの確認
次に奥の大きな基板の左側の電源の整流ダイオードの生死を確認します。
するとショートしているダイオードが2つありました。
4つのダイオードの内右側の2本(印の付いている部品)がショートしていましたし、そのうちの一本は破裂していました。
これがパチン!といった原因ですね。
③奥側の基板の右側の電源の確認
奥側の基板の右側の電源の様子を確認します。
結果、ここは問題が無いようです。
3つの電源の整流ダイオードの確認結果、2番目に測定した基板の左側の電源の整流ダイオードが故障の原因らしいです。
3.ダイオードを交換する
故障の原因が分かったので、基板を取り出し、ダイオードを交換します。
1)基板のカバーのバラシ
基板の上にかぶったシールド板を外します。
2)基板のバラシ
これで、ダイオードの交換が終了しました。
4.動作確認
それでは、対策した回路の確認を行います。
1)電源の確認
まずは電源の確認を行います。
電源は無事復活しました。
2)入力
入力はTomのシステムから途中4パラ出力のアンプを通り、このアンプのAUXに入力します。
3)出力
出力は構成をシンプルにするために、何時ものCDラジカセのLINE入力に接続します。
確認結果、多少スイッチのガリはあるものの、きちんと再生されました。
4)PHONO入力の確認
次に、レコードプレイヤーを接続し、PHONOアンプの動作確認を行います。
これは、Tomが13歳の時、お金を貯めて、初めてレコードプレイヤーを購入したテクニクスのSL-1700で、今でもきちんと動作します。カートリッジは、MCカートリッジのDL-103です。
このプレイヤーをPHONO1に接続します。
PHONO1は、MC/MMの切り替えが出来るので、MCヘッドアンプとイコライザアンプの両方を確認できます。
レコードは、Tomがお気に入りのレイ・ブライアントのアルムです。これは15歳の時にお気に入りの1枚でした。
動作確認だけですので、こんなに不安定なセッティングで行います。
モードを切り替え、MCもMMもきちんと動作する事を確認出来ました。
PHONOのMCヘッドアンプもイコライザアンプもOKです。
5.スイッチの接点の洗浄
流石にハイエンドのアンプなので、ボリュームは密閉式の高級品を使用しているため、ガリはありませんでしたが、各種スイッチは40年の経年劣化でガリがありました。
そこで、各種スイッチの接点を洗浄します。
6.コネクタの洗浄
入出力RCAコネクタの洗浄を行います。
7.パネルと筐体の洗浄と仕上げ
最後にパネルと筐体の洗浄と仕上げを行います。
1)洗浄
2)仕上げ
これで筐体はピッカピカの新品同様になりました。
8.組付け・最終動作確認
1)組付け
さあ、いよいよ組付けます。
2)最終動作確認
最終の動作確認を行います。
OKです。
これでMarantzのプリアンプ SC-11の修理は完了しました。
外も中も前も後ろもピッカピカになり、40年振りに新品同様になりました。
このアンプはハイエンドのアンプなので、これからも大切に使用してほしいアンプですね。
達成感ありです!