おはようございます、Tomです。さて、本日は、昨日届いたPL-2303のチップを使用したシリアルケーブルを用いて、I-COM用のPCリモートケーブルを作る事にしたいと思います。
1.PL-2303のチップ
これが、USBをシリアルI/Fに変換するコンバータICです。この出力はTTLレベルですが、この基板の裏側にあるADM211(アナログ・デバイセズ社)というICが信号レベルをTTL⇔RS-232Cレベルに変換します。
2.ADM211の除去
今回は、TTLレベルで使用したいので、裏側にあるADM211を取り除きます。ハンダゴテで取り除くのはちょっと面倒なので、カッターでフラットICの足を切り取ってしまいます。
3.ICの足の除去
ICを取り除いた後、ハンダゴテで足を取り除き、その後パターンにハンダを載せ、ショート状態をなくします。
4.TxD、RxDの信号線の取り出し
さて、今度は先ほどのPL-2303のICからTxDとRxDの信号線を取り出します。下記のリンクを参考にししてください。
http://jp.alltheic.com/electronics-parts/pl-2303/pl-2303-datasheet.html
1番ピンと5番ピンがそれに相当します。しかし、このICの1番ピンと5番ピンにリード線をハンダ付けするのは至難の業です。でもTomは一発でハンダ付けしました。老眼が先端技術に勝った瞬間です。
マイクロスコープで拡大しても、ちゃんとハンダ付けされているのが確認できました。
5.ミニジャックケーブルへのハンダ付け
TxD,RxDの信号が取り出せればもうこっちのもの、この2本とミニジャックのケーブルを接続します、GNDは、RS-232cのGND端子(5番)にハンダ付けします。
RS-232cのコネクタのピンアサインは下記のリンクをご覧ください。
http://www.wdic.org/w/WDIC/RS-232C
6.動作確認
ケーシングする前に、PCと無線機に繋いで動作確認を行います。結果、見事にリモートが可能になりました。動きもスムーズです。
7.ケーシング
動作が確認できましたので、後はケーシングです。
1)ミニジャックの取り出し口
ケースから線を出すのは、RS-232cのコネクタのボルトをドライバで回すための穴がありこれを活用。そして、ケーブルが引っ張られても大丈夫な様に、結束バンドをストッパーとします。
3)ハーネスを二重にロック
取り出したミニジャックのハーネスを、根元でさらに結束し完璧にロックします。
8.完成
これで、I-COMのPCリモートケーブルが完成しました。材料代は、下記のとおりです。
① RS-232Cケーブル :580円(送料別)
② ミニジャックケーブル:100円(100円ショップで購入)
合計 680円という驚異的な安さで仕上がりました。メーカー純正のケーブルは、12000円もしますので、約17分の1の値段となります。大成功です!