BOSE RECEIVER R-15の修理 −その4−

おはようございます、Tomです。今日は日中晴れる予報ですが、朝は未だ曇っています。天気は明日まで持ちそうですが、週末の土曜日は雨が降るとか・・・・。一寸残念です。

さて、Tomは今日から3日間、神奈川出張です。今朝は7:48の新幹線に乗りましたので、朝の活動は無しで、新幹線でブログを書いています。

今日の話題もBOSEのレシーバーR-15の修理の話で、前回は、アンプとマルチプレクサICの情報を収集し、電源系統の確認、と出力の確認を行いました。結果、電源はどちらもOKでしたが、出力はどちらもNGという結果でした。今回は入力からアンプ迄の経路を辿ります。

1.TDA7440のICの確認
まずは、TDA7440の確認です。
このデータシートに載っている、基本回路に沿って確認します。

1)入力信号
電源は既に確認していますので、入力信号から。
なぜか、AUXの根元では、DC成分のバイアスが有りませんが、途中からバイアスが掛かって、このICに入力されます。

① AUXの根元

② TDA7440の入力

2)中間出力
次にマルチプレクサ直後の中間出力の信号です。
これは、入力信号と同じ信号が出てきます。そして、CDにモード切替をするとキチンとCDのラインに切り替わる事も確認しました。なのでマルチプレクサは動いています。
ただ時、不穏な動きが、マルチプレクサは入力信号をIC内部で切り替えているのにもかかわらず、ICの入力部の信号は、そのモードにならないと信号が確認できないのです。不思議です。

3)最終出力
そして、TDA7440の最終出力です。これがなんと10VDCで、信号成分が有りません。

これはもしかして、逝っちゃっている可能性大です。

4)クロックとシリアルデータの確認
このICのコントロールはクロックとシリアルのデータ信号でコントロールされるようです。
しかも、この信号は、操作パネルのモードを切り替えたり、ボリューム回した時、そしてトーンコントロールを行った時にのみ、クロックとデータが入力される様です。

どちらもキチンと入力されています。

そうすると、このTDA7440はボリューム以降のブロックがNGということのようです。

2.TDA7440をバイパスする
次に、TDA7440の出力が何らかの影響を受けていないかどうかを確認するために、TDA7440の出力の直後のジャンパー線を切断してみます。

これでもTDA7440の出力は、変化しません。

これは完全に壊れたと思われます。

そこで、今度は先ほど切断した部分にAUXからの信号をダイレクトにジャンパーしてみます。つまり、TDA7440を完全にジャンパーし、ダイレクトにパワーICであるTDA7295に入力し、TDA7295の動作確認をしてみます。

1)AUXの信号をダイレクトにジャンパーする。

2)TDA7295(パワーIC)の出力を確認

3)TDA7295の出力(-30V)
やはりNGです。

どうやらパワーICであるTDA7440もイカレている様です。

3.移殖の検討
どうやら、このレシーバーは、電源以外は使い物にならないようです。
でも、このアンプの小ささに魅力がありますので、なんとかこれを生かしたいと思いました。

そこでTomは、以前TDA7293シングルで作ったミニパワーアンプの事を想いだしました。

それがこれです!
この小さなボディーに、スイッチング電源2個とTDA7293のシングルアンプと保護回路が押し込まれています。
でも、このアンプは電源が±18Vなので、ちょっと力が足りません。
そこで、このアンプに移殖すれば±30Vの電源で確りと鳴らせるのでは?
と思ったわけです。しかも電源スイッチは、ソフトスタート可能です。
大きさもちょうどいい!

早速中を開けましょう!

おっと!
結構、中身がぎっしり詰まったTomの力作ですね。
これをばらすのが段々勿体無くなりました。
このアンプキットは、1500円くらいで購入できるので、このアンプはそのままにして、別途TDA7293のキットを購入する事に決定しました。
次回をお楽しみに!