JBLのスピーカー修理Ⅱ

こんばんは、Tomです。さて、昨日引き取ってきたスピーカーのメンテナンスに取りかかります。
まずは、音の出ない原因を探します。探してみると、このネットワークであることが判りました。概観はかなり錆びています。

1.ネットワークのケースを開封する。 
ネットーワークを開封しようとしたら、なんとこのケースはリベットで止まっており、普通のドライバーでは開封できませんでした。そこで、依頼主に確認し、このリベットをドリルでこじ開ける事に了解を頂きました。

2.中はこんな感じだった。 
リベットをドリルで破壊し、ネットワークを開けてみるとなんとコンデンサやコイルは樹脂の中にどっぷり使った状態でした。これで湿気や経年劣化から部品を守っているんだと思いました。

3.ロータリースイッチの接点の復活 
ロータリースイッチの接点がかなりイカレていました。そこで、Tomは接点復活財(普段はあまり使用しませんが)を吹きかけ、何度もスイッチを回し、接点を復活させました。
なんせ、25年振りの接点の再会です。仲良くなるまでは、時間がかかります。

4.再半田付け 
全ての端子の半田部に対し、再半田付けを行いました。最近の修理は、70年代の物が多く、その故障の原因は、半田が腐った事による接点不良が多いのを痛感していますので、これは欠かせませんね。このフレッシュな半田をつけてやる事で、暫くは大丈夫でしょう。

5.スピーカー端子の接点復活とネジ締め 

スピーカー端子の接点不良もありました。そこでスピーカー端子にも接点復活剤を塗布し、その反対側のネジ止め部も一度緩めて、締め直しました。

6.音出し確認 
すべての接点不良を解消し、いよいよ音出しです。ネットワークにドライバとウーファー代用品のスピーカーを接続し、ボリュームを少しずつ上げてゆきます。おーっつ!ネットワークの復活です。

7.エージング 
ネットワークもさることながら、このドライバも25年振動していなかった訳ですので、いきなりトップスピードは可愛そうです。そこで週末の納品までの間、昼夜FMのホワイトノイズをいれ、エージングをしたいと思います。
人間だって、運動の前は準備体操やストレッチは欠かせません。これなしで運動すると汚しますからね。週末、バックロードホーンとのドッキングが楽しみだなあ〜。