CA-600の修理 =本当のFinal=

おはようございます。Tomです。さあ、今日から三連休の始まりです。先週は三連休ではありませんでしたので、夏休み以降の久々の連休です。しかしながら、今日のスケジュールはお墓参りをした後、運転免許の試験を受けに来ていた娘(なんとか受かった様です)が、午前中に山形に帰らなければならないと言う事で、本日ゆっくり修理している暇がありません。そこで、今朝は、何とかCA-600のホワイトノイズをやっつけてしまいたいところです。

さて、CA-600のホワイトノイズも、場所はTONE回路まで追い込んだ状態で止まっておりました。そこで、今回は一気に部品を交換するのではなく、本当の原因は何処だったのかを調べながら修理し、今後の経験知としたいと考えています。
修理の方針としては下記の通りです。
 ① 入力段のカップリングコンデンサタンタルを交換し、徐々に後段に進む。
 ② トランジスタ2SC1345を2SC1815に交換する。

まあ、この2点やれば、ホワイトノイズを低減出来るでしょう。

1.TONE回路を取り出す。
 TONE回路は、TONEボリュームにブラケットがついて、そのブラケットをシャーシに取り付ける構造となっているため、簡単に取り外せます。これなら、一つ一つ部品を交換しながら、確認できますね。

2.まずは、入力段のカップリングコンデンサタンタル1μF)から交換
 皆さんのご教示もあり(特に家電一年生様大変ありがとうございます)、増幅前のコンデンサか、増幅しているトランジスタが非常に臭そうなのですが、その中でも、カップリングのタンタルコンデンサが最も悪さをしているような臭いがプンプンしています。
まずはこれから交換。

 1)回路図の場所
   この回路図も間違っていた。(C301が2つある。実はパターン図も間違っていてC302とC305となっている。正解はC301、302である。)
   また、パターンを追いかけてみると、パターンと回路図も違っている事を発見。まあこれで動いているんだから、このまま部品を交換します。
  

 2)基板上はこの部品
 

 3)手持ちのタンタルに交換 

 4)結果  変化なし

2.トランジスタ周りの電解コンデンサを交換
 1)トランジスタ周りの電解コンデンサ、10μF、100μFを交換する事に。
  これじゃないと思うけど、一応方針に従って、入力から徐々に出力に移動。


 
 2)ここの部品

 3)4個の電解コンデンサを交換
 
 
 4)結果 : 変化なし 

3.出力段のタンタルコンデンサの交換
 出力段は増幅後の話なので、あまり関係は無いと思われます。しかし、直接信号ラインに入っているものなので、一応確認します。
 
 1)回路図の位置 タンタルコンデンサ33μF4個を交換します。
 

 2)基板上の位置
  おなじ容量(33μF)ですが、耐圧によって大きさが異なります。
  手持ちに、33μFのタンタルなんてありませんので、、ノイズの影響があるかどうかの確認なので、電解コンデンサ22μF35Vを4本投入します。若し影響が無いのであれば、後でタンタルに戻します。
 
 
 3)交換後
  

 4)結果: 変化なし
4.前段のトランジスタの交換
  このTONE回路には、2SC1345が4つ使用されています。まずは前段のトランジスタを2SC1815に交換します。

 1)回路図上の位置
  

 2)交換する2SC1815とオリジナルの2SC1345 
  この時代のトランジスタの状況は殆ど同じで、足が真っ黒になっています。おそらく当時のフラックスの影響なのでしょう。

 3)結果: 変化なし

5.後段のトランジスタ交換 いよいよ、最後のトランジスタの交換となりました。若し、これでホワイトノイズが止まらなかったら、ちょっと手詰まりです。最後のトランジスタに賭けてみたいと思います。
 
 1)回路図上の位置
  

 2)交換部品
  こちらも足が真っ黒でした(っていうか省略して同じ写真)
 

 3)結果:期待をこめてスイッチON!・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・やりました!
  結果は、非常に静かになりました。長かったなぁ〜。(しみじみ〜)

6.あとがき
ついに長かったホワイトノイズ撲滅運動?も終わり、これでCA-600の修理も終了となります。長かったな〜、でも達成感はありますね。
このアンプを提供していただきました、えのしまさん、そして今回の修理にあたり、アドバイスを頂きました皆様に、心より感謝を申し上げます。今後ともご指導、ご鞭撻をよろしくお願い申し上げます。

 これで、このアンプ下記のように殆ど新品状態となりましたので、後20年はかるく持つでしょうね。差し上げるゴルフの先生にもきっと喜んでいただけるでしょう。
 <修理後の状態>
 ①パワーアンプは全部品新品状態。しかもファイナルは、金田式同等。
 (回路の不具合も解消。オフセット、アイドル調整済み。)
 ②イコライザアンプのホワイトノイズは撲滅。
  コンデンサトランジスタは新品。
 ③フィルターアンプ:トランジスタコンデンサ新品。
 ④TONE回路はホワイトノイズ撲滅。
  トランジスタコンデンサを新品
 ⑤全接点の接点不良、ボリュームの接点不良、ガリを全て解消。

今回の修理は非常に参考になりました。この経験を次の修理に生かしたいと思います。