アイコムの無線機 IC-275Dの修理 -その6-

こんばんは、Tomです。今日は一日中曇り空でした。宮城は低気圧にどっぷりですので、Tomの耳鳴りは一日中なりっぱなしでした。でも明日からお天気が続くそうです。
さて、昨日は一日草刈り、そして、今日は一日物置の整理をしていました。でも、早起きの一時間、夜の一時間で修理も行っています。今日はIC-275Dの修理の記事です。前回はパワーユニットからRFユニットにさかのぼり、ついにMAINユニットまでさかのぼりました。すべての要因はメインユニットに到達したのです。

1.PTTスイッチのロジックの動作確認
全ての動作はPTTの信号がトリガーになりますので、その信号がきちんと動作しているかどうか、その後の回路の動作を確認します。μPD4011の信号を当たりました。

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すると、NAND回路の3段目迄はきちんと動作していますが、2個目の4011がきちんと動作していません。でも、論理は合っています。どうやら、3段目のNAND回路の後、回路を動作させるためのトランジスがうまく引いていないようです。

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この周辺の基板を見たら、あれ?基板が黒ずんでいます。
もしかしたら・・・この周辺がイカレているのでは?

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2.基板の取り出し
早速基板を取り出して確認をしたいと思います。
基板にはたくさんのハーネスが付いています。まずはこれを取り外します。

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そして、基板を取りけているビスを外します。

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基板の下のベース板も黒ずんでいます。

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基板を取り出し、確認をすると、やはりかなり基板は表も裏も焦げています。

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3.トランジスタダイオードの確認
それではトランジスタダイオードを取り出し生死を確認します。

1)トランジスタ2SC2785を確認
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テスターで生死を確認しましたが、死んではいないようです。

2)ダイオードの生死確認
次は、ダイオードの生死を確認します。

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これも問題ない様です。

3)トランジスタ2SD468の生死を確認
そして、トランジスタ2SD468を取り出し生死を確認します。

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こちらも問題ない様です。

この周辺の2SC2785を4個、ダイオード8個、2SD468を4個全て確認しましたが死んではいないようです。

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4)電解コンデンサ
周辺の電解コンデンサを確認します。

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①0.47μF
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②10μF
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まあ、多少は容量が低下していますが、これも問題ない様です。
ロジックIC周辺のトランジスタダイオードコンデンサを全て取り出し生死を確認しましたが、全て生きているようです。
基板が焦げていたので期待したのですが、ちょっと残念です。
でも、生きているといっても、瀕死の場合もありますので、これらの部品は次回すべて交換します。