オーム社 ラミネータ LAM902Tの修理 −その2ー

おはようございます、Tomです。今朝の外気温は-2.2℃、そして室温は、10℃です。昨日とほぼ同じですね。でも最近は起きたばかりでもあまり寒く感じません。寒さに慣れてきたのかな?

さて、今日の話題は、先日から始めたラミネーターの修理の記事です。フューズが切れただけたと思ったのですが、故障の原因はフューズではありませんでした。
おそらく、このメイン基板でしょう。ですが、トランスもないので、なんだかかなりヤバい雰囲気がします。

1.修理の方針を立てる
今回の修理は予想と違って、フューズは切れてないし、小さなメイン基板にはトランスレスでいきなり100Vが入っており、回路構成が良くわかりません。こんなの初体験です。さすが家電です。また、故障というものは、必ずしも回路通りに動くものでもありません。
そこで、今回は下記の様な方針を立てることにしました。

1)まず、一番怪しい電解コンデンサの容量を確認する。
2)次に、電源の主要な半導体の生死を確認する。
3)メイン基板の再半田付けを行い、基板上の部品のイモ半田による接点不良をなくす。
4)その間に、ネットで電源に関する情報を探す。
5)回路構成が分かったら、回路を追いかける。

この順番で追い込みます。

2.電解コンデンサを取り出す
それでは、一番怪しい電解コンデンサを取り出します。

この基板は小さいし、チップ部品が密集しているので、半田ごて入りにくいのですが、何とか電解コンデンサ3個を取り出しました。次回取り付ける時にはチップ用半田ごてで半田付けします。

電解コンデンサは3つですが下記の容量です。

1)470μF
2)220μF
3)100μF

3.電解コンデンサの容量を確認する。
いつもの様に、秋月のデジタル容量計で電解コンデンサの容量を確認します。

1)470μF
まずは470μFです。

これは、少々容量が抜けて450μFですが、まあこれは誤差範囲内ですね。

2)220μF

これも問題ありません。

3)100μF

これも問題ありません。

電源の電解コンデンサはすべて105℃品を使用していますので、熱での容量抜けは無いようです。

4.半導体の生死の確認
コンデンサは大丈夫なので、方針に従い半導体の生死を確認します。

1)型番からチップ半導体の種類を確定する

半導体の生死を確認する前に、チップ半導体の型番を見て半導体の種類を確認します。
チップ部品なので、分かりにくいのです。

2)写真から半導体を判別

Tomはもう老眼なので、いつもの様にiPhoneで写真を撮り、写真から型番を確認します。iPhoneでもこんなに綺麗に写真が撮れるんです。

①写真1

型番をネットで調べると、この部品はどうやら100Vのヒーターをコントロールするサイリスタの様です。

②写真2

こちらが本当の電源回路で、左上が三端子レギュレータ78L09です。右が15Vのツエナーダイオード、そして下の半導体が整流用のダイオードの様です。

3)生死の確認
テスターを使用し、半導体の生死を確認します。チップ部品は面倒なので、基板に取り付けた状態で生死の確認を行います。

どの半導体もショート状態ではないので、大丈夫の様な気がします。

という事は、イモ半田による接触不良かな?

5.基板上の部品を再半田する。
電解コンデンサ半導体も大丈夫の様ですので、次に疑うのは、イモ半田による接点不良です。ここが正規の回路と違う点で、故障の場合は、経年劣化で接点不良などの予期せぬ部分に障害が有って回路通りに動かない場合が多いのです。
基板の部品の半田を、再半田付でリフレッシュします。

途中からチップ用の半田ごてでIC以外の足はすべて再半田しました。

そして、100V系のコネクタ部は、ホットメルトで絶縁します。

6.動作確認
さあ、いよいよ動作確認です。
基板をセットします。

電源ON!

ダメですね〜。
あまり期待はしていなかったので、ガッカリ度は低いです。
次回は、回路を追いかけます。
お楽しみに!