こんばんは、Tomです。昨日の朝は、雪が8cmほど降りましたが、今日は比較的穏やかな日でした。
さて、週末の昨日と今日は、ご不幸が2件あり、忙しい時間を送りました。でもその合間を縫って、TDA7293を使ったアンプの製作を行いました。
このアンプの製作は、ほぼ出来上がっているのですが、最後の追い込みの所で、出力波形がなんだか汚いので、この問題が解決するまで最後の配線をする手前で止めています。
この週末になんとか、この問題を解決したいものです。さて、どんな展開が待っているのでしょう?
1.電源をお借りする
アンプが悪いのか、電源が悪いのか?それを切り分けるために、金曜日の会社の帰りにお友達のKamaさんから電源を借りてきました。
この電源は、Kamaさんが自作したもので、自分の自作アンプに使っているものです。電源は外付けになっているので、その電源部分のみお借りしたのです。
なかなか、レトロな計測器の様な風貌ですね。
電源は、2系統でていて、出力コネクタはキャノンです。
kamaさんは、メスのキャノンコネクタもつけてくれました。
2.コネクタの極性を確認する
それでは、キャノンコネクタの極性を確認しましょう!
まずは、ケースをバラし、中を確認します。
中はこんな感じです。
基板とコネクタで極性を確認します。
確認結果、コネクタのピンアサインは下記のとおりです。
1番ピン:GND
2番ピン;⧺35V
3番ピン:-36V
3.コネクタに電源を配線する
コネクタの極性が判ったので、早速配線します。
これは、アンプに配線しようと思い、製作していた物でした。これをキャノンコネクタに配線します。
計測中にキャノンコネクタをショートさせないよう、端子をホットメルトで絶縁します。
こんな感じです。ホットメルトは半田ごての次に便利ですね。
4.電圧波形を確認する。
オシロで電圧波形を確認しました。
さすがに綺麗です。
3)リップルとノイズの確認
オシロのモードをACにして、リップルやノイズを確認します。これは、100mV/10μsレンジの画像です。
100mVレンジになるとプローブにノイズが混じり、何を見ているのかわかりませんが、それでも、ノイズはこのレベル。綺麗な電源です。
この電源なら、切り分けが出来ますね。
5.音声の確認
いよいよ音声の確認です。
入力に、例のごとくiPhoneから音声信号を入力します。
結果、以前と変わらず、出力信号はザラザラです。
試しにスピーカーも接続してみましょう。
やはり、なんだかヒスノイズも多いし、なんだか綺麗に聞こえません。
あの波形ですから、当たり前ですね。
ICなのかな〜?
6.ミニアンプの出力を見る
そう言えば、先日製作したミニアンプも同じICですので、同条件でミニアンプの出力も見てみます。
すると、同じようにザラザラした波形でした。
なんだかガッカリ。
もう、アンプ回路か、ICが悪いとしか思えません。この手のICはよくサードパーティーの物が出回っているので、そんな感じがしてきました。
7.Kamaさんと情報交換
まずは、電源を貸してくれたKamaさんに結果報告と、相談です。
そしたら、Kamaさん曰く、別の方が製作している記事では、入力のコンデンサの後に1kΩの抵抗を入れているとか・・・。そして、LM3886の回路でも同様な回路だというのです。
早速確認しました。
http://www.diskdig.com/annex4/audioAMP3.pdf
この方は、Tomと同じTDA7293を使用したパラレルのアンプを製作した方ですが、入力コンデ
ンサの後に、ikΩの抵抗と1000pFのコンデンサで高周波のハイカットのフィルタを入れていました。
8.フィルターを挿入する
もう、藁をもつかむ気持ちで、基板にハイカットフィルターを組み込むことにしました。
1)部品
さて部品を探します。1kΩの抵抗は、富山の薬売りの常備部品があります。でも、1000pF(102)のコンデンサあるかな〜?0.001μF(103)ならあるんだけど・・・・。
いろいろ探したら、2200pFのフィルムコンデンサを見つけました。
効果を確認するので、多少時定数が違いますが、まあいいでしょう!
2)基板のパターンをカット
3番ピンが入力ピンなのですが、この手前にハイカットフィルターを挿入します。
カッターを使用し、3番ピンの手前のパターンをカットします。
3)フィルター回路を挿入
抵抗とコンデンサは、基板の裏側にはんだ付けします。なかなかスムーズにレイアウト出来ました。
9.出力波形を確認
さあ、いよいよ出力波形を確認します。
おんなじ音楽ソースを入れます。
すると、今度は、きれいな波形になりました。
レンジを拡大しても、大丈夫です。
ついにやりました!
これで何とか聴けるアンプになりそうです。
やっと暗闇から抜け出すことが出来ました。
Kamaさん情報ありがとう!
それから、アンプのお手本の情報を掲載させていたリンク先のオーナーの方にも感謝します。
これで、あとは仕上げに入ります。