LINNプリアンプ KAIRNの修理 シーズン12 ーその1ー

こんばんは、Tomです。昨日に引き続き、今朝は真っ白。昨日よりも少し積もっていて、約4cmの積雪でした。そして、今日は強い寒気で一日中寒かったですね。今夜もまた雪が降るそうです。今週は寒い冬です。
さて、久しぶりにLINNのプリアンプKAIRNの修理の話です。今回でKAIRNの修理は12回目の修理となります。年末に修理が建て込んでいたので、やっとKAIRNの修理の番になりました。
今回の修理は、ちょっと深刻です。さて、どんな展開になるのでしょうか?

1.修理依頼のKAIRN
これが今回修理の依頼を受けた、LINNのプリアンプKAIRNです。これで、40万円以上もするプリアンプですが、やはりとても良い音がします。

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今回の故障の症状は、スイッチング電源が燃えたという事。そして、毎度おなじみコントロールパネルの、バックアップ電池の液漏れで部品と基板を溶かしてしまい動かなくなる症状です。

2.バラシ
早速バラします。

1)カバーのバラシ
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カバーを開けたら、プラスチックが焦げた匂いが充満しています。
今回は、このブリリアント電源が燃えたそうです。

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2)ブリリアント電源の取り出し
まずは問題のブリリアント電源を本体から取り出します。

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3)ブリリアント電源をばらす
取り出したブリリアント電源をばらします。

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このフィルムコンデンサが燃えた様です。コンデンサのブロックにヒビが入っています。

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4)ブリリアント電源をさらにばらす
それでは、ブリリアント電源をさらにばらします。

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3.燃えたフィルムコンデンサを取り出す
基板にアクセスできるようになりましたので、燃えたフィルムコンデンサを取り出します。

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上下に真っ二つでした。

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4.フィルムコンデンサの取り付け
取り出したフィルムコンデンサの場所に3個のフィルムコンデンサを装着します。

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一応、絶縁テープで保護します。

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5.動作確認
それでは、動作確認を行います。
スイッチON!

大丈夫の様ですね。

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でも、DC出力は全く出ませんでした。

これは、スイッチング電源があちこち壊れていそうですね。
かなり深刻ですね。
次回をおたのしみに!