CROWN D-150Aの修理 ーその7ー

こんばんは、Tomです。今日は朝から晩まで一日中雨。折角暖かくなってきたのに残念です。でも、今日仙台管区気象台では、仙台のソメイヨシノの開花を宣言しました。我が家の枝垂れ桜も昨日から咲き始めました。折角開花したのに雨で残念ですね。

さて、今日の話題も『CROWN D-150Aの修理』です。毎度連チャンで申し訳ございません。これまで、考えられる箇所は当たってみたのですが、どうも-10Vの電源の異常波形を直す事が出来ませんでした。そこで、今回は原点に立ち返り、アンプ基板の再ハンダを行います。

1.再ハンダの新たなギア
今回の再ハンダに際し、新たなギアを準備しておりました。
それがこれです。

これは電動ミニルーターで、これまで面倒だった再ハンダ時の部品のリード(足)を磨きの為に用意していました。

そして、ハンダが無くなったので、濡れ性の良い共晶ハンダを購入していました。

2.再ハンダ
さあ、再ハンダを行います。

1)半田吸い取り

2)ルーターによるリード磨き

ところが、基板から露出しているリードがとても短く、ルーターのやすりでは根元が磨けません。

ルーターチップをダイヤモンドヤスリに変更しても、ダメです。

結局、この様に極端に短いリードの場合は、従来のカッターの角で研磨するのが一番良い様です。


3)再ハンダ

4)洗浄

午前中の2時間半かけて再ハンダを行い、基板の半分が終了しました。

3.後半の再ハンダ
午後は後半の再ハンダです。

後半の再ハンダの手順は割愛します。
後半の再ハンダをしている時に、右端の研磨をしている時に気づいたのですが、電解コンデンサが結構邪魔です。
それでも事前にヒートシンクを取り外したことが正解でした。ヒートシンクがあったらもっと邪魔だったと思います。

4.故障部品発見
後半の再ハンダ作業をしている時、半田を吸引したら足がブラブラしている個所がありました。
良く見たら、ダイオードが真っ2つに切れていました。

レイアウト図を見るとどうやらD207のダイオードの様です。

このダイオードを調べると1N270 というダイオードです。

5.ダイオードを探して取り付ける
ネットで1N270 を調べてみると、なんとこのダイオードはシリコンダイオードではなくゲルマニウムダイオードらしいです。

これはなかなか手に入らないし、かなり古いので高いです。
そこで、先日修理したD-75Aのサービスマニュアルを調べたら、同じ1N270がありました。

これを使用しましょう!
でも、取り出そうとしたら、こちらもぽろっと半分に壊れてしまいました。

そこで、反対側のもう一個を慎重に取り出しました。

そして、それを慎重に装着しました。



これで、再ハンダと壊れた部品の交換が終了しました。
次回は、ハーネスを再度装着し、組付けをして、動作を確認します。
この再ハンダでの接点不良解消と、壊れたダイオードの交換で復活すると良いですね。
お楽しみに!