TEAC VRDS-10の改良 ーその1-

こんばんは、Tomです。今朝は、昨日に引き続き曇り空でしたので、最低気温は3℃と比較的暖かい日でした。日中は晴れたり、小雨が降ったり、曇ったりでしたが、最高気温は17℃迄上がりました。週末は結構暖かくなるそうです。楽しみですね。
さて、今日の記事は、久しぶりにオーディオライフネタで『TEAC VRDS-10の改良』の記事で、今回がその1です。今年、VRDS-10の修理をした時に、別の故障したVRDS-10を頂きましたので、それを修理し、使用していました。そろそろ年末なので、このVRDS-10を改良して、グレードアップします。今回から、数回シリーズでお送りしますのでお楽しみに!

1.TEAC VRDS-10の改良
 今年故障したVRDS-10を頂き、再生してCDトランスポートとして使用していますが、更にこのトランスポートの性能を引き出すためにVRDS-10を改良し、更にグレードアップする事を考えていました。その計画は下記の通りです。

  1) デジタル基板の電解コンデンサを全て交換し、
     デジタル基板の半田を再半田する。
  2) DACのクロックを精度の高いTCXOに変更する。
  3) トレイの開閉の修理を行う。
  4) ACインレットを追加する

かなりの年代品ですが、これを行えばかなり安定すると思います。

2.現在使用しているVRDS-10
これがTomのプリアンプ周りのデジタル再生機器です。

そして、CDを再生するための機器は、今年頂いたTEACのVRDS-10です。TomはDACを使用していますので、このVRDS-10はCDトランポート(デジタルデータのみ出力)で使用しています

これを今回、更に改良してグレードアップさせたいと思います。

3.バラシ
第一回目は、デジタル基板のメンテナンスで、デジタル基板の電解コンデンサを全て交換し、リフレッシュさせます。
まずは、ばらしてデジタル基板を取り出します。

1)TOPカバーのバラシ

2)コネクタのバラシ

3)デジタル基板の取り出し

これでデジタル基板の取り出しは完了です。

4.47μFの電解コンデンサの交換
デジタル基板には、沢山の電解コンデンサが載っています。

1)47μFの電解コンデンサを交換する
まず、パスコンとして使用されている一番多い47μFの電解コンデンサを交換します。
Tomの手持ちの47μFは、殆どが50V品ですが、今回は足りない可能性があるので、各電圧の47μFを総動員します。

まず、交換を効率よく進めるために、基板上の47μFの電解コンデンサにフェルトペンで印を付けます。

この後は、下記の要領で電解コンデンサを交換します。

① 電解コンデンサを取り外す。

② 取り出した部分の半田を吸い取る

③ 取り出した電解コンデンサの容量を確認する

④ 取り付ける電解コンデンサの足を磨く

⑤ 新しい電解コンデンサを半田付けする

47μFは、一番多く約20以上あったと思います。容量を測りましたが、殆ど問題ないですね。でも、電解コンデンサは生ものですので、今後10年間使い続ける為に、全て交換しました。

2)100μFの電解コンデンサを交換する。
次に多いのが100μFです。これは電源の近く、ドライバーの近くで使用されています。これは、平滑というより、瞬時に大きな電流が流れる時に、踏ん張るためだと思います。先日の修理でTomの手持ちの100μFは底を突きましたので、今回は220μFを使用しました。

これも、最初に印を付けて集中して交換します。

3)その他の電解コンデンサ
その他の電解コンデンサは、10μF以下、1μF以下のものです。これらは手持ち品がありましたのでそれを交換します。

4)電解コンデンサの交換完了!
これで、デジタル基板上にある電解コンデンサを全て交換しました。

結構な数の電解コンデンサを交換しました。

5)代償
電解コンデンサを交換してデジタル基板はリフレッシュしましたが、その代償は下記の2点です。

1)電解コンデンサが底をついた
 手持ちの47μF、100μF、10μF、3.3μFの電解コンデンサが底をつきました。

 これは今後の修理に支障があるので、ネットでパーツを発注しました。

2)半田吸い取り器が故障!
それから、半田吸い取り器を使用していたら、突然『パシッ!』という音がして、ポンプのモーターが動作しなくなりました。こて部は熱いのでこちらは大丈夫ですが、おそらくモーターの故障ですね。

5.デジタル基板の再ハンダ
最後にデジタル基板のすべての接点を再ハンダします。

1)再ハンダ
通常は部品の足一つ一つの半田を吸い取り、足を磨き、再ハンダを行いますが、今回は半田吸い取り器が故障したので、半田は吸い取らず、追い半田を行います。

2)基板の洗浄
小一時間で、追い半田は終了しました。
次は、基板の洗浄です。

この後、水洗いして半日天日で乾燥させました。

これで、デジタル基板のメンテナンスは終了です。

6.組付け、動作確認
電解コンデンサを交換しましたので、デジタル基板を元に戻し、動作を確認します。

1)組付け

2)動作確認

3)音声の確認
今回は簡易的にアナログ出力にRCAケーブルを差し、AVアンプに入れ、サブセットであるBOSEのスピーカーで音声を確認しました。



これで、デジタル基板の電解コンデンサと再ハンダは終了です。
基板は、かなりすっきりし、後10年間は使用可能になったと思います。
次回はDACの高精度クロックの製作です。
お楽しみに!