TEAC オープンリールデッキ A-2300S の修理シーズン2 ーその4ー

こんばんは、Tomです。今日の午前中は昨夜未明から降り続いた雪が午前中一杯続きました。これはすごく積もるのかと思いましたが、雪の前には雨でしたし、途中時々みぞれ交じりでしたので、融けた部分もあり余り積もりませんでした。良かったです!
さて、今日の記事は昨日の続きで『TEAC オープンリールデッキ A-2300S の修理シーズン2』の話で、今回はその4となります。前回は、全ての基板の全ての電解電解コンデンサの交換が終わりました。今回はキャプスタンモーターやリールモータの進相コンデンサの交換を依頼されましたので、今回はその交換を行います。

1.リールモータの進相コンデンサ
まずはリールモータの進相コンデンサです。Tomは、この100VACモーターの進相コンデンサの交換は初めてです。

1)コンデンサの容量確認
このコンデンサの容量を確認します。回路図ではこのコンデンサは4μFと1μFです。でも実機のコンデンサは本当に4μF、1μFなのかを確認します。

確認結果、3.9μFと0.8μFです。

2)どちらが50Hzか?
さあ、この進相コンデンサですが、回路図を見ると、ベースは3.9μFですが、電源周波数の違いでスイッチをONすると4.8μになるようです。でも、それが60Hzなのか50Hzなのかが不明ですので、確認します。

確認結果、50Hzの時に進相コンデンサの0.9μFがONして4.8μFになるようです。

2.キャプスタンモータの進相コンデンサ
続いてキャプスタンモーターの進相コンデンサの値です

キャプスタンモーターのコンデンサは、2μFと0.8μFです。

3.進相コンデンサの購入
ヤフオクで、進相コンデンサ用のフィルムコンデンサを購入しました。

4.キャプスタンモーターの進相コンデンサの交換
キャプスタンモーターの進相コンデンサを交換します。
このフィルムコンデンサを設置するのは、キャプスタンモーターの方が基板があるので便利です。また、音声を決めているのは、キャプスタンモータですので、キャプスタンモーターを交換します。

1)基板のパターンの切断
まず、基板のパターンを切断します。

テスターでパターンが切れていることを確認します。

2)フィルムコンデンサの設置場所
フィルムコンデンサを設置する場所を決定します。

この場所に取り付けたいと思います。

3)コンデンサの接着
2つのコンデンサをホットメルトで接着します。

2つ重ねたコンデンサを基板に接着します。

4)結束バンドで固定
結束バンドでしっかりと固定します。

5.配線
配線の半田付けを行います。

6.動作確認
それでは、コンデンサを交換した後にピッチが変動していないかを確認します。
コンデンサを交換する前にテープに録音していた曲と実際に音声を再生してピッチの違いを確認します。



ピッチは変動ないので、進相コンデンサの交換は成功です。
段々完成に近づいています。
次回は仕上げの準備になります。
お楽しみに!