洗濯機の修理 その4(Final)

こんにちは、Tomです!今日は非常に気持ちがいい!なぜならシリーズで紹介している洗濯機が直ったからです。今日はその記事を紹介します。
1.昨日、サービスパーツ入荷
昨日は地震の為、会社が休みでした。そこで、カミさんの実家でFAXがほしいと言うので、電気屋さんにカミさんと娘で行って来ました。Y電気で下見をし、その後向かいのK電気に入ろうとした時今電話が来たらいいなぁ〜と思っていた時でした。K電気から電話があり『NW-8S2のクラッチユニットが入荷しました。』との連絡を受けました。なんとグッドタイミング!しかも注文してから結構早かった。そこでTomは『今目の前にいますのですぐに伺います。』と回答。これはきっといい事があるぞ!
K電気でFAXと洗濯機のサービスパーツ(クラッチユニット)を購入した。下記がクラッチユニット:4200円。これだけのメカユニットで4200円は安いかも。

2.修理に取り掛かる前に治具作り
本日は、土曜日。朝食を採り、カミさんが洗濯物を干した後、早速修理に取り掛かる。でもその前に、昨日DIYで購入してきたアングルを半分に切り、その先を曲げ、パルセータを引き上げる治具を作った。これで準備完了。

3.パルセータを外す
まずは、Tom保有のドライバーの中で一番太いやつで、パルセータのネジを外す。

その後、先ほど製作した治具を使って、パルセータを引き上げる。前回はこれがなくてパルセータを外せなかったから大きな進歩だ。

4.なんじゃこりゃ〜??
『パルセータを外せばこっちのもんじゃ〜。』と内心ホクホクしながらパルセータを外した。しかし、パルセータの下を見たらTomは息を飲んだ。『こんなデカイナットで止めてんの?こんなスパナあるかな?』これは大変だ。Tomの工具の全てを調べてもこんな大きなナットを回すスパナは無い。唯一、パイプレンチらしき物もあったが、これじゃナットが薄くて力が入らない。近くの大工さんやら、工具好きのおじさんにも工具を借りに行ったが、38mmのナットを回すスパナは無かった。ここで暗礁に乗り上げる。


5.『日立のお店を覗いてみませんか〜』
昔、コマーシャルで『日立のお店を覗いてみませんか〜』というフレーズがあった(と思う)。そうだ、日立のお店に尋ねてみよう!きっと専用工具なんかあるはずだ。ネットで調べてたら、同じ町に1件、隣の町に2件日立のお店があった。まずは同じ町のお店へTEL。おじいちゃんが出て、今息子は出かけているので、後で電話をくれるとの事。次に隣町のお店に電話した。今度出たのは、おばさん。実はこういうわけで洗濯機の修理をしていて・・・ご主人いらっしゃいますか?と話したところ。『それって、洗濯槽の主軸のナットを回すやつでしょう?家の主人は、専用工具がなくて、パイプを使って自分で専用工具を作っていました。』との事。そこでTomは『それです。その専用工具お借りできませんか?』と話したら、『今は、主人はもういないんです。それに最近は洗濯機の修理はやっていません。』そうか、自分で作るしかないのね。単管パイプを買って来て変形させて専用工具を作るか・・なんて思っていた矢先、先ほどの同じ町のお店のご主人から電話がかかってきた。事情を話すと、『専用工具ならあるよ。』『その専用工具お借りできますか?』『今日中に返してくれるんならいいよ。』と言ってくれた。非常にありがたい!
早速、車で8km先の電気屋さんへ専用工具を借りに行って来た。
専用工具はこれだ!
お借りしてきた専用工具はこれ!結構しっかり作ってある。実はこのナットは、正6角形をしておらず、2辺が少し変形なので、簡単には作れない。何でこんなに複雑にするんだろう?理解できない。また、この工具の頭はやけに叩いた跡がある。何だろう?



8.ナットを外す
さて、早速この工具を使って、ナットを緩める。事前に潤滑剤を塗布したが13年の錆もあり、結構きつい。やっとのことでナットが外れた。

7.クラッチユニットのベースを外す
『さあ、ここから一気に堰を切ったように作業がはかどる筈だ!』とTomは内心ニヤニヤしながら洗濯機を引っくり返す。
1)バンパーの取り外し
まずは、クラッチユニットについているUアングル(車で言えばバンパー)を取り外す。これは何で付いているかというと、洗濯機に一杯の洗濯物と水が入り、しかも経年劣化でダンパーが弱った時に、全体が下に落ち込む。その時にこのバンパーが回転メカを守る役割をしている。

2)ベルトを外す
次にベルトを外す。これは前回やっているので、もうお手の物だ。

3)回転センサーのコネクタを外す
クラッチユニットはネジ4本で固定されているが、その一本を外そうとすると、回転センサが邪魔をするので、まずはセンサコネクタを外す。ちゃんと写真に残し、コネクタの挿し間違いが無いようにする。
ついでに、電磁クラッチの電源コネクタも外す。

4)クラッチユニットベースのビス4本を外す
クラッチユニット4本をラチェットレンチを使用して外す。ここまで来れば、ゴールは目前だ!

5)突然立ちはだかる大きな障害
特殊工具でナットは外れたし、裏側のユニットの固定ネジも全て取り外し、いよいよユニットの引き抜き。『さあ行くぞ!エィッ!』・・・・『あれ?全然抜ける気配が無い。』その後、Tomはそのユニットを押したり引いたり回したり。色々やっていると、10mmほど抜けてきた。しかし、その10mm以降は全く抜ける気配が無い。Tomは焦った。若しかして、またとんでもない専用工具が必要なのか?そこで、先ほどの電気屋さんに電話した。
『それは、錆びてきつくなっているだけだよ。上からハンマーかなんかで叩いて落とすんだ。』といわれた。なんか、家電とは思えないような対処の仕方。先ほどの専用工具の頭には長年ハンマーで叩いた後があった。これだ!
6)クラッチユニットを叩き落す
専用工具とハンマーを使って、洗濯槽側からクラッチユニットを何度も叩いた。こんなことやってたら壊れるんじゃないの?と思うほど・・・・。2〜30回ほど叩いただろうか?やっと、クラッチユニットが下がり始めた。『これはいける!もう少しだ!』でも半分以降も結構時間がかかった。Tomが汗だくになった頃、クラッチユニットはやっとの事で下に抜け落ちた。

8.ガイドワッシャーを外す。
一番底辺についていたガイドワッシャをマイナスドライバーを使って剥がす。これも結構きつかった。

9.マグネットと回転センサの移植
さて、サービスパーツの説明書を見ると、このユニットには、マグネットと回転センサは付いておらず、現状のものから外して下さいとの事。
1)まず、マグネットを外し、新しいユニットに移植


2)次に回転センサの移植

10.クラッチユニットの挿入
さて、マグネットと回転センサを取り付けた新しいクラッチユニットをいよいよ本体に取り付ける。
1)ユニットの挿入
あらかじめ、潤滑剤を塗布。洗濯機のお尻からクラッチユニットを挿入します。『あれ?
簡単に入る!』あれだけハンマーで叩いて取り出したのに、入れるときはすんなり入った。
2)ユニット取り付けネジを4本取り付ける。

3)電源コネクタ、センサーコネクタを取り付ける。

11.専用工具でナット締め
今度は、洗濯槽から、例の専用工具でナット締めを行う。

12.ベルトを入れて、バンパーセット
あとは、今までの逆をやればOK。
1)ベルトを張り固定

2)バンパーの取り付け

13.パルセータを取り付け終了!
最後にパルセータを取り付け終了。『うん?なんかパルセータが少し浮いてるぞー?』また例のお店に電話して確認。結果、問題なし。少し浮いているのが本当だそうだ。
よし、これで修理完了!

14.試運転
早速、試運転。脱水のみ回してみる。『静かだ〜。』。
今度は一連の動きをやってみる。ユニットを外すのに潤滑剤などを使用しているので、いきなり衣類では問題ありなので、今回使用した軍手や雑巾などをいれて、通しの試運転。水漏れなどを見る。運転している間に、専用工具を返しに行く。
帰ってきたら、洗濯は無事終了していた。

今回の修理は結構マニアックな物であったが、やれば出来る!
家の洗濯機『煩御前(うるさいおまえ)』は汚名を返上し、『静御前(しずかごぜん)』に元通り。今回の修理費用は、
 ① クラッチユニット:4200円
 ② Vベルト     : 420円
合計  :4620円
と言う事で、5000円以下であった。メデタシ!メデタシ!
これで後10年は持ちますね。