SA-910の修理 -その7-

おはようございます、Tomです。今日も朝4時起きしていました。理由は、昨日やっとB電源の修理が完了し、プリアンプの片方から音が出た状態で、しかもノイズだらけの状態で止まっていたからです。それが気になって、『よし!今日はプリアンプまで完成させるぞー!』と意気込んでベッドから飛び起きました。本当はゴルフの練習もしたい所ですが、この所、気持ちはアンプに寄っています。
さて、本日修理計画は、プリアンプ部の小信号トランジスタを全て交換し、電解コンデンサも手持ちのもので出来るだけ交換し、第一目標は、両チャンネルから音が出る事。そして第二の目標は、ノイズが取れる事です。

1.小信号トランジスタの型番をみて、互換品を検討する。
 まず、このプリアンプを見ました。

『なに!CANタイプ?』今時CANタイプの小信号トランジスタなんて、世の中にはありません。仕方なくネットで特性値を調べてみると、手持ちの小信号トランジスタでも代替が効くようです。
  2SA774 ⇒2SA1050 ×4個
  2SC1312⇒2SC1815 ×4個
  2SC1478⇒2SC1815 ×2個
この2SA1015/C1815というトランジスタは、周波数特性もよく、ドライブ能力もあり、オーディオはもちろん、スイッチングにも使用できる万能選手だと思います。先日C-2aのMCヘッドアンプを修理した時にも代替品として入れてみました、問題無しでした。MCヘッドアンプのノイズの原因はトランジスタではなく、抵抗であることがわかりましたので、MCヘッドアンプのトランジスタはすでに、オリジナルに戻してあります。その一度使用したトランジスタを今回は再利用すると言うものです。数的にもちょうど良い感じですね。

2.トランジスタを交換する
 コントロールユニットの固定ネジを外し、基板を『よっこらしょ!』と言う感じで引っくり返します。これがコネクタだったら、どれだけ楽なことか・・・・。コネクタ万歳!
そんな事はいいとして、サービスマニュアルの実体図と部品表をチェックしながら、一つ一つトランジスタを交換して行きます。このコントロールアンプ基板は、L,R左右ほぼ対象になっていますので、LとRを1対ずつ交換します。昔は、今と違って部品の方向など統一されていませんので、BECの向きを確認しながらの作業です。

交換前のトランジスタはこんな感じ。足はすでに腐食している。


3.電解コンデンサを交換する。
 右の音が出ないのは、上記2のトランジスタ問題。そしてボソボソというノイズはコンデンサだと方針をつましたので、次に一気にノイズ対策として電解コンデンサを交換します。と言っても、先日のB電源基板の時とは異なり、今回はコンデンサの準備はありません。そこで、これまで製作に少し余分に買っていた手持ちのコンデンサで対応出来るところまでやってみようと言う事に。


 手もちの部品を調べてみたら、なんと3.3uF以外は全て対応可能でした。ラッキーです。特に1μFの電解コンデンサは、7個必要なんですが、ちょうどピッタリ7個ありました。やはり、日ごろの行いでしょうか?

さて、これもサービスマニュアルの実体図と部品用でチェックしながら1対づつ交換してゆきます。最後に残ったのは、3.3μF16V2個だけ。ここまでやれば十分でしょう。



4.いよいよパワーON!
さて、これだけの部品を交換しましたので、さすがに取り付けミスが無ければ、ちゃんと音が出るでしょう!でも最初は不安ですよね。
さあ、勇気を出して、スイッチON!・・・・。
直りました!バックノイズは、殆ど無く、静かで稲垣達也のピアノソロが綺麗に聴こえます。このアンプ結構いいかも!でも部品は全て自家製ですが・・・・。


5.ボリュームのガリをとる。
ボリュームのガリは、まあまあですが音はしますので、何度も回転させて、ガリを取り除きます。しばらくすると、ガリはなくなりました。

もう6時半なので、今日の記事はここまで。とにかく今日はプリアンプが直り、音もなかなか良い事を確認できたので、大満足です。
次は、パワーの前段です。お楽しみに!